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「建設業は人手不足」とよく言われます。ただ、現場で型枠を組む人、電気工事をする人、現場全体を管理する人では、求人の状況が同じとは限りません。
ここでは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」から、2026年9月の建設の仕事の求人倍率を職種ごとに並べます。感想ではなく、公表されている数字だけを使います。
建設の現場の仕事全体では5.13倍
| 区分 | 有効求人数 | 有効求職者数 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 職業計(すべての仕事) | 2,039,793 | 1,892,571 | 1.08倍 |
| 建設・採掘の仕事 | 115,050 | 22,413 | 5.13倍 |
求人倍率は「仕事を探している人1人に対して、求人がいくつあるか」です。建設・採掘の仕事は5.13倍で、仕事を探している人1人に対して、求人が約5件あります。すべての仕事の平均(1.08倍)の約5倍です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表(職業別・常用・パートを含む)
製造の仕事全体は1.65倍でした(→ 製造業の求人倍率は職種でどれだけ違う?)。同じ「現場の仕事」でも、建設のほうが3倍以上高くなっています。
ニュースで見る「1.19倍」と違う理由
2026年9月の有効求人倍率は、ニュースでは1.19倍と発表されています。この記事の「1.08倍」と違うのは、ニュースの数字が季節による増減をならした数字(季節調整値)だからです。職種別の数字は季節調整をしていない実数なので、この記事では実数どうしで比べています。
職種ごとに並べると、3.19倍から8.41倍まで
| 職種 | 有効求人数 | 有効求職者数 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 建設躯体工事(型枠・鉄筋・とびなど) | 19,158 | 2,279 | 8.41倍 |
| 土木作業 | 43,041 | 6,320 | 6.81倍 |
| 建設(躯体工事以外) | 31,175 | 7,052 | 4.42倍 |
| 電気工事 | 21,350 | 6,685 | 3.19倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表(職業別・常用・パートを含む)。職種名は厚生労働省の分類名を短くしています。採掘の仕事(326件・4.23倍)は件数が少ないため表から外しています。
製造の仕事では1倍を下回る職種がありましたが、建設の現場の仕事は、どの職種も3倍を超えています。いちばん低い電気工事でも3.19倍です。
建設躯体工事は8倍を超えた
型枠・鉄筋・とびなどの建設躯体工事は 8.41倍 です。同じ統計で2026年7月は7.94倍、8月は8.25倍でした。求職者1人に対して、求人が約8件あります。
施工管理を含む技術者の仕事は5.77倍
現場で作業をする仕事とは別に、工事全体を管理する技術者の仕事があります。統計では「建築・土木・測量技術者」という分類で、建築や土木の施工管理の仕事はここに入ります。
| 区分 | 有効求人数 | 有効求職者数 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 建築・土木・測量技術者 | 59,740 | 10,360 | 5.77倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表(職業別・常用・パートを含む)
求職者1人に対して、求人が5件以上あります。ただし、この分類には測量や設計の技術者も含まれているため、施工管理だけの倍率ではありません。
この数字を読むときの注意
- ハローワークを通した求人と求職だけの数字です。 民間の求人サイトや転職エージェントの求人は入っていません。新卒の求人・求職も含みません
- パートの求人も含みます。 正社員だけの倍率ではありません
- 全国の数字です。 地域によって大きく違います
- 1か月分の数字です。 毎月公表され、月によって動きます
- 倍率が高いことは、給料が高い・働きやすいということを意味しません。求人が多いのは、人が集まりにくい事情があるからかもしれません
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2026年9月、建設・採掘の仕事の求人倍率(5.13倍)は、すべての仕事の平均(1.08倍)の約5倍
- 建設の現場の仕事は、どの職種も3倍を超えている
- 建設躯体工事は8.41倍で、同じ統計の7月(7.94倍)・8月(8.25倍)より高い
- 施工管理を含む建築・土木・測量技術者は5.77倍
言えないこと
- 個人が転職しやすいかどうか。経験・資格・年齢・地域で変わります
- 転職して給料が上がるかどうか。この統計は賃金を扱っていません
- 施工管理だけの倍率。統計では測量や設計の技術者と同じ分類です
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求人が多いときに考えておきたいこと
求人が多いということは、選べる会社が多いということでもあります。一方で、同じ職種でも会社によって、給料、残業、休みの取りやすさ、現場の場所は大きく違います。
求人の数が多いからといって急いで決めるのではなく、自分の経験がどの会社でどう評価されるかを比べてから 考えるほうが確実です。
施工管理の経験が、ほかの会社でどう評価されるか確かめたいときは
求人が多い時期でも、自分の経験や資格がどの会社でどう評価されるかは、求人票だけでは分かりにくいものです。建設業界を専門にした転職エージェントの中には、転職するかどうかを決める前の段階でも、無料で面談できるところがあります。
公式サイトでは、利用は完全無料で、相談だけでもよいこと、平日の夜や土日祝日の面談も調整できることが案内されています。
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申し込む前に、面談の内容や条件をリンク先の公式ページで確かめてください。
次のような人には向きません。
- 60歳以上の方(申し込みの対象外です)
- 施工管理の経験や資格がない人(施工管理の経験者・資格保有者を主な対象にしたサービスです)
- 業務委託やアルバイトのみを探している人(正社員希望の方向けのサービスです)
- いまの会社で当面続けると決めていて、数字だけ知りたい人(この記事の統計で足ります)
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表 表7-1(職業別 常用・パートを含む)
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」(令和8年10月30日公表)
いずれもハローワークを通した求人・求職の数字です。


