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建設業で働いていると、「この仕事、あと何年やれば給料が上がるのか」「50代を過ぎたら下がるのか」が気になります。
ここでは、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」から、建設業の年齢別の賃金を実額で見ていきます。感想ではなく、公表されている数字だけを並べます。
建設業の賃金のピークは55〜59歳
| 年齢 | 所定内給与(建設業・男女計) |
|---|---|
| 〜19歳 | 22万1,500円 |
| 20〜24歳 | 25万500円 |
| 25〜29歳 | 29万2,800円 |
| 30〜34歳 | 33万900円 |
| 35〜39歳 | 36万1,900円 |
| 40〜44歳 | 38万500円 |
| 45〜49歳 | 39万7,300円 |
| 50〜54歳 | 42万9,800円 |
| 55〜59歳 | 44万7,200円(ピーク) |
| 60〜64歳 | 38万9,500円 |
| 65〜69歳 | 32万9,300円 |
| 年齢計 | 36万6,300円(平均年齢45.5歳・平均勤続年数13.7年) |
建設業の賃金は年齢とともに上がり続け、55〜59歳の44万7,200円 がいちばん高くなっています。20代前半(25万500円)の約1.79倍です。
ピークの55〜59歳と、その次の60〜64歳では 約5.8万円の差 があります。月額なので、1年に直すと約70万円の差になります。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第5-1表(建設業・男女計・所定内給与)
この数字を読むときの注意
この賃金には、残業代と賞与が含まれていません。 調査は2025年6月分の所定内給与を集計したものです。現場の仕事は残業の比率が高いので、実際の年収はこの数字より大きくなることが多くなります。
逆にいえば、残業が減れば手取りも減るということです。年齢別の差を見るときは、「この金額に残業代が乗る」という前提で考えてください。
なぜ60代で下がるのか
統計そのものは理由を示していません。ただ、一般に考えられるのは次のような事情です。
- 定年後に再雇用となり、契約の条件が変わる
- 役職定年で手当がなくなる
- 体力面から、現場作業の量を減らす
どれも統計で裏付けられたものではないので、「そういう説明がされることが多い」という程度に受け取ってください。
同じ建設業でも、雇用形態で差がある
年齢とは別に、正社員かどうかでも差が出ます。
| 区分 | 所定内給与(建設業) |
|---|---|
| 正社員・正職員 | 37万0,900円 |
| 正社員・正職員以外 | 30万0,100円 |
差は 約7.1万円 です。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第6-3表
産業全体では、正社員35万8,800円に対し、正社員以外は24万1,700円で、差は約11.7万円あります(第6-1表)。建設業は、産業全体と比べると正社員と非正社員の差が小さいという結果になっています。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 建設業の賃金は、55〜59歳で最も高くなっている
- 60代前半にかけて、月額で約5.8万円下がっている
- 正社員と非正社員の差は、産業全体より小さい
言えないこと
- 個人の年収がいくらになるか。統計は平均で、地域・会社の規模・職種・残業時間で大きく変わります
- 転職すれば上がるかどうか。この調査は転職した人としなかった人を分けていません
- 将来もこの形が続くかどうか。毎年の調査で数字は動きます
製造業の年齢ごとの数字は製造業の賃金は何歳がいちばん高い?に、建設業の残業時間は建設業の平均残業時間はどれくらい?に、有給休暇の取りやすさは建設業は有給休暇が取りにくい?にまとめています。
職種ごとの求人倍率は建設業の求人倍率は職種でどれだけ違う?と製造業の求人倍率は職種でどれだけ違う?に、会社の規模による賃金の違いは会社の規模で賃金はどれだけ違う?にまとめています。
製造業の正社員と正社員以外の給料の差は工場の正社員とそれ以外、給料はいくら違う?にまとめています。
建設業の離職率がほかの業種と比べて高いかどうかは、建設業の離職率は本当に高い?にまとめています。
残業代とボーナスを入れた給料の総額と内訳は、工場の給料は残業代込みでいくら?で、製造業をほかの業種と比べています。
ボーナスと残業代を入れた建設業の給料の総額と内訳は、建設業の給料はボーナス込みでいくら?で、ほかの業種と比べています。
製造業で辞めた人と入った人の数は、工場の離職率はどれくらい?で、ほかの業種と比べています。
建設業の年間休日は建設業の年間休日は本当に少ない?で、製造業やほかの業種と比べています。
年齢を理由に動くかどうかを考えるときに
「55〜59歳がピーク」という形は、裏を返せば、50代前半までは上がり続けているということでもあります。いま40代なら、まだ上がる期間が残っている計算になります。
ただし、これは全体の平均です。次のような人は、平均の形が当てはまりません。
- 残業が多く、所定内給与より実際の手取りがかなり大きい人
- すでに役職に就いていて、平均より高い水準にいる人
- 会社の規模が小さく、平均より低い水準にいる人
自分の数字がどこに位置するかを確かめてから、動くかどうかを考えるほうが確実です。
60歳を過ぎてからの仕事を、探してみたいときは
統計で分かるのは、年齢ごとの平均の賃金までです。60歳を過ぎてから、どんな求人があるかは、この数字からは分かりません。50歳以上の人に向けた求人をまとめて載せている求人サイトがあります。
次のような人に向いています。
- 定年や再雇用のあとも、週に何日か働ける仕事を探したい人
- 50歳以上の人に向けた求人を、まとめて見比べたい人
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載っている求人には、パート・アルバイトや業務委託(雇われるのではなく、仕事ごとに契約する働き方)の仕事もあります。応募する前に、雇用形態・勤務時間・給与の条件を、それぞれの求人ページで確かめてください。
次のような人には向きません。
- 正社員の仕事だけを探している人(パート・アルバイト・業務委託の求人も多く載っています)
- 今の会社の再雇用で働き続けると決めている人
- 60歳より前に、今の経験をいかして転職したい人
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第5-1表(産業・年齢階級別)
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第6-1表・第6-3表(雇用形態別)
いずれも賃金は2025年(令和7年)6月分の所定内給与で、残業代・賞与は含みません。

