建設業の平均残業時間はどれくらい?月12.8時間、製造業・運輸業と比べると【2026年2月公表】

建設業

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「建設業は残業が多い」とよく言われます。では、実際には月に何時間くらい残業しているのでしょうか。製造業や運輸業と比べて、本当に多いのでしょうか。

ここでは、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」から、2025年の1か月あたりの残業時間(所定外労働時間)を業種ごとに並べます。感想ではなく、公表されている数字だけを使います。

この記事で分かること

  • 建設業の残業時間は月平均12.8時間。すべての業種の平均(9.8時間)より長い
  • いちばん長いのは運輸業・郵便業の20.6時間。製造業(13.4時間)も建設業より長い
  • 建設業は、残業よりも「出勤日数の多さ」で働く時間が長くなっている

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建設業の残業時間は月12.8時間

区分残業時間(所定外労働時間)働いた時間の合計(総実労働時間)出勤日数
すべての業種(調査産業計)9.8時間135.1時間17.4日
建設業12.8時間159.8時間19.6日
製造業13.4時間155.5時間18.7日
運輸業・郵便業20.6時間161.0時間19.1日

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」第2表(事業所規模5人以上・1か月平均)

建設業の残業時間は 月12.8時間 です。すべての業種の平均(9.8時間)より3時間長くなっています。12か月続くと、年に約154時間です。

一方で、製造業は13.4時間、運輸業・郵便業は20.6時間で、どちらも建設業より長くなっています。

「思ったより少ない」と感じる理由

月12.8時間という数字は、現場の実感より少ないと感じる人も多いかもしれません。この数字を読むときは、次の点に注意が必要です。

  • 会社(事業所)が報告した時間です。 記録に残っていない残業は入りません
  • 全員の平均です。 残業の多い現場と少ない現場、繁忙期と閑散期がすべてならされています
  • 従業員5人以上の事業所の数字です。 それより小さい事業所は入っていません
  • パートタイムで働く人も含みます。 ただし建設業はパートの割合が5.53%と低く、ほとんどがフルタイムの人の数字です

業種別に並べると、いちばん長いのは運輸業

業種残業時間(月)パートの割合
運輸業・郵便業20.6時間18.76%
電気・ガス業16.3時間3.66%
情報通信業15.8時間4.90%
製造業13.4時間13.00%
建設業12.8時間5.53%
学術研究等12.8時間11.41%
金融業・保険業12.4時間10.57%
不動産・物品賃貸業11.9時間20.42%
鉱業・採石業等11.6時間6.91%
教育・学習支援業10.2時間33.34%
その他のサービス業10.1時間29.94%
複合サービス事業7.8時間17.08%
卸売業・小売業7.0時間44.86%
生活関連サービス等6.7時間49.09%
飲食サービス業等5.2時間78.12%
医療・福祉4.9時間32.86%
すべての業種(調査産業計)9.8時間31.31%

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」第2表・第3表(事業所規模5人以上)。パートの割合は、常用労働者のうちパートタイム労働者の割合です。

建設業は16業種のうち5番目(学術研究等と同じ12.8時間)です。

ただし、この表はパートの割合で見え方が変わります。飲食サービス業(パート78.12%)や卸売業・小売業(44.86%)の残業が短いのは、短時間で働く人が多く、平均が下がるためでもあります。

フルタイムで働く人(一般労働者)だけで見ると、すべての業種の平均は 月13.2時間 です。建設業の12.8時間は、この平均とほぼ同じ水準です。

建設業は、残業より「出勤日数」で長く働いている

建設業の働く時間の合計は月159.8時間で、すべての業種の平均(135.1時間)より約25時間長くなっています。ただ、その内訳を見ると、大部分は残業ではありません。

建設業製造業すべての業種
決まった勤務時間(所定内労働時間)147.0時間142.1時間125.3時間
残業時間(所定外労働時間)12.8時間13.4時間9.8時間
出勤日数19.6日18.7日17.4日

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」第2表(事業所規模5人以上)

建設業の出勤日数は月19.6日で、16業種の中で鉱業・採石業等(19.8日)に次いで多くなっています。製造業より約1日多く、フルタイムで働く人全体の平均(19.2日)よりも多い日数です。

建設業で働く時間が長いのは、1日の残業が長いからというより、休みが少なく、出勤する日が多い ことが大きいと読めます。

前の年と比べると

業種残業時間前の年との比較
建設業12.8時間1.0%増
製造業13.4時間1.1%増
運輸業・郵便業20.6時間5.2%減
すべての業種9.8時間2.5%減

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」第2表(事業所規模5人以上)

2024年4月から、建設業やトラックなどの運転の仕事にも、残業時間の上限規制が適用されています。2025年は、運輸業・郵便業の残業時間が5.2%減りました。一方、建設業は1.0%増えています。

ただし、この表だけでは、増えた・減った理由が規制によるものかどうかは分かりません。

この数字から言えること・言えないこと

言えること

  • 2025年、建設業の残業時間は月平均12.8時間で、すべての業種の平均(9.8時間)より長い
  • 残業時間がいちばん長いのは運輸業・郵便業(20.6時間)で、製造業(13.4時間)も建設業より長い
  • 建設業は出勤日数が月19.6日と多く、働く時間の合計が長い
  • 2025年の建設業の残業時間は、前の年より1.0%増えた

言えないこと

  • 自分の会社や現場の残業が、この平均と同じかどうか。会社・職種・現場・時期で大きく変わります
  • 記録されていない残業を含めた、実際の残業時間
  • 残業が増えた・減った理由

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働く時間を理由に会社を変えるかどうかを考えるときに

平均で見ると、建設業の残業は「極端に多い」わけではありません。一方で、出勤日数が多く、休みの少なさが働く時間の長さにつながっています。

残業時間や休日の数は、同じ建設業でも会社によって大きく違います。次のような人は、この平均の数字がそのまま当てはまりません。

  • いまの残業や休日の数に納得していて、給料とのつり合いも取れていると感じている人
  • 残業代が給料の大きな部分を占めていて、残業が減ると手取りが大きく下がる人
  • 繁忙期だけ残業が多く、年間で見ると平均に近い人

まず自分の1か月の残業時間と出勤日数を、この平均と比べてから、動くかどうかを考えるほうが確実です。

休みや残業の条件を、ほかの会社と比べてみたいときは

同じ建設業でも、残業時間や休日の数は会社によって大きく違います。ただ、求人票だけでは実際の働き方が分かりにくいこともあります。建設業界を専門にした転職エージェントの中には、転職するかどうかを決める前の段階でも、無料で面談できるところがあります。

公式サイトでは、利用は完全無料で、相談だけでもよいこと、平日の夜や土日祝日の面談も調整できることが案内されています。

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  • 60歳以上の方(申し込みの対象外です)
  • 施工管理の経験や資格がない人(施工管理の経験者・資格保有者を主な対象にしたサービスです)
  • 業務委託やアルバイトのみを探している人(正社員希望の方向けのサービスです)
  • いまの会社の残業や休日の条件に納得していて、数字だけ知りたい人(この記事の統計で足ります)

出典

  • 厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」第2表(月間実労働時間及び出勤日数)・第3表(常用雇用及び労働異動率)(2026年2月25日公表)
  • 厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」

労働時間は事業所規模5人以上の1か月平均で、パートタイム労働者を含みます。

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