製造業の求人倍率は職種でどれだけ違う?【2026年10月公表】

製造業

※この記事には広告(PR)が含まれています。広告リンクは記事の後半にあります。

「製造業は人手不足」とよく言われます。ただ、工場の仕事といっても、機械を組み立てる人、機械を直す人、検査をする人と、中身はさまざまです。

ここでは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」から、2026年9月の製造の仕事の求人倍率を職種ごとに並べます。感想ではなく、公表されている数字だけを使います。

製造の仕事全体では1.65倍

区分有効求人数有効求職者数有効求人倍率
職業計(すべての仕事)2,039,7931,892,5711.08倍
生産工程の仕事(製造の仕事全体)206,253125,2521.65倍

求人倍率は「仕事を探している人1人に対して、求人がいくつあるか」です。1倍を超えると求人のほうが多く、1倍を下回ると仕事を探す人のほうが多いことを表します。

製造の仕事全体は1.65倍で、すべての仕事の平均(1.08倍)より高くなっています。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表(職業別・常用・パートを含む)

ニュースで見る「1.19倍」と違う理由

2026年9月の有効求人倍率は、ニュースでは 1.19倍 と発表されています。この記事の「1.08倍」と違うのは、数字の作り方が違うためです。

  • ニュースの1.19倍は、季節による増減をならした数字(季節調整値)です
  • この記事の職種別の数字は、季節調整をしていない、その月の実数です

職種別の数字は季節調整値が公表されていないので、この記事では実数どうしで比べています。

職種ごとに並べると、0.81倍から3.90倍まで

製造の仕事を職種ごとに分けると、差がはっきり出ます。

職種有効求人数有効求職者数有効求人倍率
機械整備・修理37,5349,6343.90倍
製品の製造・加工(金属製品)41,27818,6892.21倍
生産設備の制御・監視(金属製品以外)7,6023,7042.05倍
製品検査(金属製品以外)5,6603,1811.78倍
製品の製造・加工(金属製品以外)61,93837,2341.66倍
機械検査3,6802,3501.57倍
機械組立設備の制御・監視3,0022,2591.33倍
製品検査(金属製品)4,0983,3401.23倍
生産設備の制御・監視(金属製品)4,3974,1271.07倍
機械組立24,35324,9820.97倍
生産関連・生産類似作業12,71115,7520.81倍

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表(職業別・常用・パートを含む)。職種名は厚生労働省の分類名を短くしています。

同じ「製造の仕事」でも、いちばん高い機械整備・修理(3.90倍)と、いちばん低い生産関連・生産類似作業(0.81倍)では、4倍以上の開きがあります。

求人が多いのは「機械を直す」仕事

機械整備・修理は3.90倍 です。仕事を探している人1人に対して、求人が4件近くあります。設備保全や機械のメンテナンスなどの仕事がここに入ります。

金属製品の製造・加工(2.21倍)や、金属製品以外の生産設備の制御・監視(2.05倍)も、2倍以上です。

1倍を下回る仕事もある

一方で、機械組立は0.97倍、生産関連・生産類似作業は0.81倍 です。どちらも、求人より仕事を探している人のほうが多くなっています。

機械組立は、求人数(24,353件)だけを見ると多いほうです。それでも倍率が1倍を下回るのは、同じ仕事を探している人(24,982人)がそれ以上に多いためです。

「製造業は人手不足」という言葉だけで判断すると、職種によっては実態と合わないことがあります。

この数字を読むときの注意

  • ハローワークを通した求人と求職だけの数字です。 民間の求人サイトや転職エージェントの求人は入っていません。新卒の求人・求職も含みません
  • パートの求人も含みます。 正社員だけの倍率ではありません
  • 全国の数字です。 地域によって大きく違います
  • 1か月分の数字です。 毎月公表され、月によって動きます
  • 倍率が高いことは、給料が高い・働きやすいということを意味しません。求人が多いのは、人が集まりにくい事情があるからかもしれません

この数字から言えること・言えないこと

言えること

  • 2026年9月、製造の仕事全体の求人倍率(1.65倍)は、すべての仕事の平均(1.08倍)より高い
  • 同じ製造の仕事でも、職種によって0.81倍から3.90倍まで差がある
  • 機械整備・修理は、求人に対して仕事を探す人が少ない

言えないこと

  • 個人が転職しやすいかどうか。経験・資格・年齢・地域で変わります
  • 転職して給料が上がるかどうか。この統計は賃金を扱っていません
  • 来月以降も同じ差が続くかどうか

製造業の賃金が年齢でどう変わるかは製造業の賃金は何歳がいちばん高い?に、建設業の職種ごとの求人倍率は建設業の求人倍率は職種でどれだけ違う?にまとめています。

製造業の残業時間は建設業の平均残業時間はどれくらい?で、有給休暇の取得率は建設業は有給休暇が取りにくい?で、ほかの業種と並べて比べています。

会社の規模による賃金の違いは会社の規模で賃金はどれだけ違う?にまとめています。

製造業の正社員と正社員以外の給料の差は工場の正社員とそれ以外、給料はいくら違う?にまとめています。

建設業の離職率がほかの業種と比べて高いかどうかは、建設業の離職率は本当に高い?にまとめています。

残業代とボーナスを入れた給料の総額と内訳は、工場の給料は残業代込みでいくら?で、製造業をほかの業種と比べています。

ボーナスと残業代を入れた建設業の給料の総額と内訳は、建設業の給料はボーナス込みでいくら?で、ほかの業種と比べています。

製造業で辞めた人と入った人の数は、工場の離職率はどれくらい?で、ほかの業種と比べています。

建設業の年間休日は建設業の年間休日は本当に少ない?で、製造業やほかの業種と比べています。

職種を考えるときに

同じ工場で働いていても、組立の仕事と整備の仕事では、求人の状況がまったく違います。いまの仕事がどの職種に当たるか、これまでの経験がどの職種に近いかによって、選べる幅は変わります。

ただし、倍率が高い職種に移れるかどうかは、経験や資格しだいです。数字だけを見て職種を変えるのではなく、自分の経験がどこで評価されるかを確かめてから 考えるほうが確実です。

自分の経験がどの職種で評価されるか、確かめたいときは

自分の経験がどの職種で評価されるかは、求人票を見ているだけでは分かりにくいものです。製造業・メーカーを専門にした転職エージェントの中には、転職するかどうかを決める前の段階でも、無料で面談できるところがあります。

【PR】メーカー・製造業に特化!経験豊富なコンサルが導く転職支援【メーカーズジョブ】

申し込む前に、面談の内容や条件をリンク先の公式ページで確かめてください。

次のような人には向きません。

  • 学生の方(申し込みの対象外です)
  • すでにこのサービスを利用したことがある方
  • 製造業以外の仕事に移ることを考えている人
  • いまの職場で当面続けると決めていて、数字だけ知りたい人(この記事の統計で足ります)

出典

  • 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」参考統計表 表7-1(職業別 常用・パートを含む)
  • 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」(令和8年10月30日公表)

いずれもハローワークを通した求人・求職の数字です。

タイトルとURLをコピーしました