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「建設業は人がすぐ辞める」「離職率が高い」とよく言われます。実際には、1年でどのくらいの人が辞めているのでしょうか。ほかの業種と比べて、本当に高いのでしょうか。
ここでは、厚生労働省の「令和7年雇用動向調査」から、2025年1年間の離職率と入職率を業種ごとに並べます。感想ではなく、公表されている数字だけを使います。
この記事で分かること
- 建設業の離職率は8.7%。すべての業種の平均(13.7%)より5.0ポイント低い
- 建設業は、辞めた人より入った人のほうが多い(入職率10.4%)。製造業は逆
- フルタイムで働く人に限ると、建設業の離職率は7.9%
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建設業の離職率は8.7%。全業種の平均より低い
| 区分 | 離職率 | 入職率 | 入職率−離職率 |
|---|---|---|---|
| すべての業種(産業計) | 13.7% | 14.7% | +1.0ポイント |
| 建設業 | 8.7% | 10.4% | +1.7ポイント |
| 製造業 | 9.8% | 9.6% | −0.2ポイント |
出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査」参考表1(就業形態、性、企業規模、産業(大分類)別労働者数及び労働移動率)
建設業の離職率は 8.7% です。1年のあいだに、働いている人100人のうち約9人が辞めた計算です。すべての業種の平均(13.7%)より 5.0ポイント低く なっています。
「建設業は離職率が高い」という言い方は、少なくともこの調査の2025年の数字とは合いません。
辞めた人より、入った人のほうが多い
同じ1年間に建設業で入った人の割合(入職率)は10.4%で、離職率より1.7ポイント高くなっています。人数にすると、入った人が約26万5,300人、辞めた人が約22万2,500人で、入った人のほうが約4万3,000人多い 計算です。
製造業は反対で、入職率(9.6%)が離職率(9.8%)を下回り、辞めた人のほうが多くなっています。
この数字を読むときの注意
- 離職率=その年に辞めた人÷1月1日時点で働いていた人 です。常用労働者5人以上の事業所の数字です
- 辞めた理由はすべて含みます。 自分の都合だけでなく、定年、契約期間の満了、会社の都合なども入っています
- 全員の平均です。 若い人と年配の人、職種、会社の規模の違いがすべてならされています
- 2025年1年間の数字です。 年によって動きます
ほかの業種と並べると
| 業種 | 離職率 | 入職率 |
|---|---|---|
| 宿泊業・飲食サービス業 | 23.7% | 27.8% |
| すべての業種(産業計) | 13.7% | 14.7% |
| 卸売業・小売業 | 11.9% | 12.6% |
| 鉱業・採石業等 | 10.2% | 10.5% |
| 製造業 | 9.8% | 9.6% |
| 運輸業・郵便業 | 9.0% | 9.6% |
| 建設業 | 8.7% | 10.4% |
| 複合サービス事業 | 8.6% | 6.3% |
出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査」参考表1。主な業種を抜き出しています。
この表の中で離職率がいちばん高いのは、宿泊業・飲食サービス業(23.7%)です。建設業の8.7%は、運輸業・郵便業(9.0%)や製造業(9.8%)より少し低い水準です。
フルタイムに限ると7.9%、パートは19.3%
| 区分 | 建設業の離職率 | すべての業種の離職率 |
|---|---|---|
| フルタイムで働く人(一般労働者) | 7.9% | 11.4% |
| パートタイムで働く人 | 19.3% | 19.9% |
出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査」参考表1
建設業では、辞めた人の大半がフルタイムの人です。辞めた約22万2,500人のうち、パートタイムの人は約3万4,500人(約16%)です。
フルタイムの人だけで見ると、建設業の離職率は7.9%で、すべての業種の平均(11.4%)より3.5ポイント低くなっています。入職率は10.0%で、ここでも入った人のほうが多くなっています。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2025年、建設業の離職率は8.7%で、すべての業種の平均(13.7%)より低い
- 建設業は入職率(10.4%)が離職率を上回り、辞めた人より入った人のほうが多い
- フルタイムで働く人に限っても、建設業の離職率(7.9%)は平均(11.4%)より低い
言えないこと
- 新卒で入った人が3年以内に辞める割合。この調査はすべての年齢をまとめた数字で、新卒の離職率は別の統計です
- 施工管理や職人など、職種ごとの離職率。この表は業種単位です
- 建設業で辞めた人の理由。結果の概要にある理由別の表は、業種ごとに分かれていません
- 自分の会社が辞めやすい・辞めにくいかどうか。会社・職種・地域で大きく変わります
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辞めるかどうかを考えるときに
平均で見ると、建設業は「人がすぐ辞める業種」ではなく、入ってくる人のほうが多い業種です。ただし、これは業種全体の平均です。次のような人は、この平均の数字がそのまま当てはまりません。
- 周りの同僚が次々に辞めていて、自分の会社の離職が平均よりはっきり多いと感じている人
- 入社して数年以内で、若い人の定着が悪い職場にいる人(この数字は全年齢の平均です)
- 辞める理由が、業種ではなく今の会社や現場の条件にある人
まず自分の職場で、この1年に何人辞めて何人入ったかを、この平均と比べてから、動くかどうかを考えるほうが確実です。
いまの職場を、ほかの会社と比べてみたいときは
業種全体の離職率は分かっても、自分の職場が平均と比べてどうなのか、ほかの会社ならどうなのかは、平均からは分かりません。建設業界を専門にした転職エージェントの中には、転職するかどうかを決める前の段階でも、無料で面談できるところがあります。
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次のような人には向きません。
- 60歳以上の方(申し込みの対象外です)
- 施工管理の経験や資格がない人(施工管理の経験者・資格保有者を主な対象にしたサービスです)
- 業務委託やアルバイトのみを探している人(正社員希望の方向けのサービスです)
- いまの職場に不満がなく、業界の数字だけ知りたい人(この記事の統計で足ります)
出典
- 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」参考表1(就業形態、性、企業規模、産業(大分類)別労働者数及び労働移動率)(e-Stat、2026年8月31日公開)
常用労働者5人以上の事業所について、2025年(令和7年)1年間の数字です。離職率は、1年間の離職者数を1月1日現在の常用労働者数で割ったものです。


