「高卒で就職するなら工場か建設が多い」と聞くことがあります。実際に、高校生にはどの産業からの求人が多いのでしょうか。
ここでは、厚生労働省が2026年9月11日に公表した「令和8年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」(2026年7月末現在)から、2027年3月に高校を卒業する人への求人を、産業別・会社の規模別に並べます。
この記事で分かること
- 2027年3月卒業予定の高校生への求人は459,352人(2026年7月末)
- いちばん多いのは製造業の146,756人(31.9%)、次が建設業の85,053人(18.5%)。2つで全体の約半分
- 会社の規模別では、29人以下が144,368人でいちばん多く、99人以下の会社で全体の約6割
産業別:製造業と建設業で約半分
| 産業 | 求人数(2026年7月末) | 全体に占める割合 | 前の年の同じ時期から |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 146,756人 | 31.9% | +0.2% |
| 建設業 | 85,053人 | 18.5% | −2.3% |
| 卸売業、小売業 | 54,884人 | 11.9% | −2.5% |
| 運輸業、郵便業 | 36,058人 | 7.8% | +1.5% |
| 医療、福祉 | 35,800人 | 7.8% | −6.9% |
| サービス業(他に分類されないもの) | 29,082人 | 6.3% | −1.4% |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 21,817人 | 4.7% | −7.4% |
| 生活関連サービス業、娯楽業 | 14,246人 | 3.1% | −9.4% |
| 学術研究、専門・技術サービス業 | 11,141人 | 2.4% | +12.9% |
| その他の産業 | 24,515人 | 5.3% | ― |
| 合計 | 459,352人 | 100% | −1.6% |
出典:厚生労働省「令和8年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」第4表(2026年7月末現在、2026年9月11日公表)。割合と「その他の産業」はこの記事での計算です
高校生への求人のうち、製造業が146,756人で約3割を占め、いちばん多くなっています。次が建設業の85,053人で、製造業と建設業を合わせると231,809人、全体の50.5%です。
前の年の同じ時期と比べると、全体は1.6%減りました。製造業は0.2%増えてほぼ同じ、建設業は2.3%減っています。減り方が大きいのは生活関連サービス業・娯楽業(−9.4%)、宿泊業・飲食サービス業(−7.4%)、医療・福祉(−6.9%)でした。
会社の規模別:小さな会社からの求人が多い
| 会社の規模 | 求人数(2026年7月末) | 全体に占める割合 | 前の年の同じ時期から |
|---|---|---|---|
| 29人以下 | 144,368人 | 31.4% | −3.9% |
| 30〜99人 | 138,996人 | 30.3% | −2.6% |
| 100〜299人 | 87,525人 | 19.1% | −0.7% |
| 300〜499人 | 25,975人 | 5.7% | −2.5% |
| 500〜999人 | 21,547人 | 4.7% | +0.2% |
| 1,000人以上 | 40,941人 | 8.9% | +8.8% |
出典:厚生労働省「令和8年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」第5表(2026年7月末現在)。割合はこの記事での計算です
会社の規模で見ると、29人以下の会社からの求人が144,368人でいちばん多く、30〜99人と合わせると全体の61.7%です。
一方、1,000人以上の会社からの求人は40,941人(8.9%)と少ないですが、前の年より8.8%増えたのは、この規模だけでした(500〜999人は0.2%増)。
この数字を読むときの注意
- これはハローワークに出された求人の数です。学校に直接来る求人や、ハローワークを通さない求人は入っていません
- 求人の数は「何人ほしいか」の数で、実際に就職した人の数ではありません
- 7月末はまだ選考の前(高校生の選考・内定は9月16日から)で、3月末までに求人は増えていきます
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2027年3月卒業予定の高校生へのハローワーク求人は459,352人(2026年7月末)
- 産業別では製造業(146,756人)と建設業(85,053人)が多く、合わせて約半分
- 規模別では99人以下の会社からの求人が約6割
言えないこと
- 高卒で就職した人が、実際にどの産業に何人入ったか。求人の数は、就職した人の数とは違います
- どの産業の仕事が高卒に向いているか。求人の多さは、働きやすさや給料を示していません
- 求人を出した会社の働く条件。この表は人数だけです
工場や建設業の働く条件は、会社の規模で賃金はどれだけ違う?、工場の離職率、建設業の離職率にまとめています。
高卒で工場や現場の仕事を考えるときに
高校生への求人は、製造業と建設業が多く、小さな会社からの求人が多いことが分かります。ただし、次のような人は、この数字だけで仕事や会社を選ばないほうが確実です。
- 求人の多さを、その仕事の働きやすさや給料の高さと考えている人(この表は人数だけです)
- 会社の規模による給料や休みの違いを、まだ調べていない人
- 高卒で入った会社を辞めたあと、次をどう探すかを考えていない人(高校生のときと違い、学校を通さずに自分で探すことになります)
まず会社の規模ごとの給料・休み・離職率を調べ、自分が大事にしたい条件を決めてから、会社を比べるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「令和8年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況』取りまとめ(令和8年7月末現在)」第4表・第5表(2026年9月11日)


