フルハーネスの義務化はいつから?2019年2月から原則フルハーネス、6.75mを超えたら胴ベルト型は不可・特別教育は6時間【2026年9月時点】

フルハーネス 義務はいつから? 建設業

現場で高い所の作業をしていると、「フルハーネスはいつから義務なのか」「何メートルから胴ベルト型ではだめなのか」「特別教育は受けないといけないのか」が気になります。

ここでは、厚生労働省のリーフレット「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」から、決まりの中身を並べます。

この記事で分かること

  • 2019年(平成31年)2月1日から、「安全帯」は「墜落制止用器具」になり、フルハーネス型を使うのが原則になった
  • 胴ベルト型(一本つり)を使えるのは、フルハーネス型では落ちたときに地面に着くおそれがある場合で、高さ6.75m以下のとき。建設作業などでは5mを目安にする
  • 高さ2m以上で作業床を作れない所でフルハーネス型を使う作業には、特別教育(学科4.5時間・実技1.5時間)が必要。古い規格の安全帯を使えたのは2022年1月1日まで

いつから変わった?3つの日付

日付変わったこと
2019年(平成31年)2月1日改正した政令・省令が始まり、「安全帯」が「墜落制止用器具」になった。フルハーネス型が原則になり、特別教育の決まりも始まった
2022年(令和4年)1月1日までそれまでの規格の安全帯(胴ベルト型・フルハーネス型)を使えた期限
2026年の今古い規格の安全帯を使える期間は終わっている

出典:厚生労働省「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」

リーフレットでは、「現行の構造規格に基づく安全帯(胴ベルト型・フルハーネス型)を使用できるのは2022(平成34)年1月1日までとなります」とされています。2026年の今は、新しい規格に合った墜落制止用器具を使う必要があります。自分の器具がどちらか分からないときは、会社に確かめてください。

何メートルから?フルハーネス型と胴ベルト型

高さ使えるもの
6.75mを超えるフルハーネス型(胴ベルト型は使えない)
6.75m以下で、フルハーネス型では落ちたときに地面に着くおそれがあるとき胴ベルト型(一本つり)も使える
建設作業などの目安5mを超える所ではフルハーネス型

出典:厚生労働省「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」

リーフレットでは、「フルハーネス型の着用者が墜落時に地面に到達するおそれのある場合(高さが6.75m以下)は『胴ベルト型(一本つり)』を使用できます」とされています。フルハーネス型は、落ちたときに体を止めるまでに長さが要るため、低い所では地面に着いてしまうことがあるからです。

建設作業などでは、目安の高さは「5メートル以下とすべき」で、「これよりも高い箇所で作業を行う場合は、フルハーネス型を使用すること」とされています。

もう1つ大事なのは、U字つりの胴ベルトは墜落制止用器具に入らないことです。電柱の作業などで体を支える「ワークポジショニング用器具」としてのU字つり用胴ベルトを使うときも、別に墜落制止用器具を使う必要があります。

特別教育:学科4.5時間・実技1.5時間

高さが2m以上の所で、作業床を作ることが難しい所で、フルハーネス型を使って行う作業には、特別教育が必要です。

科目時間
Ⅰ 作業に関する知識1時間
Ⅱ 墜落制止用器具(フルハーネス型)に関する知識2時間
Ⅲ 労働災害の防止に関する知識1時間
Ⅳ 関係法令0.5時間
Ⅴ 墜落制止用器具の使用方法など(実技)1.5時間
合計6時間

出典:厚生労働省「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」

一部の科目は、経験などによって省略できます。

省略できる人省略できる科目
2019年2月1日の時点で、上の場所でフルハーネス型を使う作業を6か月以上した人Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ
上の場所で胴ベルト型を使う作業を6か月以上した人Ⅰ
ロープ高所作業の特別教育、足場の組立て等の特別教育を受けた人Ⅲ

出典:厚生労働省「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」

墜落・転落の事故は今も多い

厚生労働省の「令和7年 労働災害発生状況(確定値)」では、2025年に全産業で墜落・転落によって休業4日以上のケガなどをした人は20,864人でした(別表4)。高い所の作業のある仕事では、今も身近な事故です。

この決まりから言えること・言えないこと

言えること

  • 2019年2月1日から、墜落制止用器具はフルハーネス型が原則
  • 6.75mを超える所では、胴ベルト型は使えない。建設作業などでは5mが目安
  • 高さ2m以上で作業床を作れない所でフルハーネス型を使う作業には、合計6時間の特別教育が必要
  • 古い規格の安全帯を使えたのは2022年1月1日までで、今は使えない

言えないこと

  • 自分の現場でフルハーネス型が必要かどうか。作業の場所や足場・手すりの有無で変わるので、会社や元請に確かめる必要があります
  • フルハーネス型にすれば事故が起きない、ということ。正しく着けて、正しい所にフックを掛けて、はじめて役に立ちます
  • 会社ごとに、器具や特別教育の費用をだれが出しているか

今の現場の安全が気になるときに

フルハーネスの決まりは、2019年に始まってから7年以上がたっています。ただし、次のような人は、この決まりだけで今の現場が良いか悪いかを決めないほうが確実です。

  • 自分の器具が新しい規格に合っているかを、まだ確かめていない人
  • 特別教育を受けたかどうか、会社に記録があるかを、まだ確かめていない人
  • 高い所で、フックを掛ける場所がないと感じたことを、職長や元請の担当者にまだ伝えていない人

まず自分の器具の規格と、特別教育を受けた記録を確かめ、足りないことを伝えても変わらないかを見てから、ほかの会社と比べるほうが確実です。

出典

  • 厚生労働省「安全帯が『墜落制止用器具』に変わります!」(リーフレット)
  • 厚生労働省「令和7年における労働災害発生状況(確定値)」別表4(業種、事故の型別死傷災害発生状況)(2026年5月27日公表)
タイトルとURLをコピーしました