会社を辞めることを考えると、「失業保険(雇用保険の基本手当)は1日いくらもらえるのか」「自分の給料だとどれくらいか」が気になります。
ここでは、厚生労働省が2026年7月31日に発表した「雇用保険の基本手当日額の変更」と、ハローワークの説明から、2026年8月1日からの上限額・下限額と、計算のしかたをまとめます。
この記事で分かること
- 基本手当日額の上限は、2026年8月1日から年齢によって7,450円〜9,110円。いちばん高いのは45歳以上60歳未満の9,110円
- 下限は2,562円(前は2,411円)
- 基本手当日額は、辞める前6か月の給料(ボーナスは入らない)から出す「賃金日額」のおよそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)。給料が低い人ほど、率が高い
2026年8月からの基本手当日額の上限・下限
| 離職したときの年齢 | 2026年7月まで | 2026年8月1日から |
|---|---|---|
| 30歳未満 | 7,255円 | 7,450円(+195円) |
| 30歳以上45歳未満 | 8,055円 | 8,270円(+215円) |
| 45歳以上60歳未満 | 8,870円 | 9,110円(+240円) |
| 60歳以上65歳未満 | 7,623円 | 7,830円(+207円) |
| 下限(全年齢) | 2,411円 | 2,562円(+151円) |
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(2026年7月31日発表、2026年8月1日から)
基本手当日額の上限・下限は、毎年8月1日に見直されます。厚生労働省の発表では、2026年8月の見直しは、2025年度の平均給与額が2024年度より約2.7%上がったことと、最低賃金をもとにした下限の決まりによるものです。
上限は、年齢によって違います。いちばん高いのは45歳以上60歳未満の9,110円です。60歳以上65歳未満の上限(7,830円)は、30歳以上の人より低くなっています。
基本手当日額の出し方:賃金日額 × 給付率
基本手当日額は、次の2つの段階で決まります。
1. 賃金日額を出す
ハローワークの説明では、賃金日額は「離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金(賞与等は除く)の合計を180で割った金額」です。ボーナスは入りません。
2. 賃金日額に給付率を掛ける
基本手当日額は、賃金日額のおよそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)で、賃金の低い人ほど高い率になります。
| 賃金日額(2026年8月1日から) | 給付率(60歳未満) | 給付率(60歳以上65歳未満) |
|---|---|---|
| 3,203円以上5,480円未満 | 80% | 80% |
| 5,480円以上12,120円以下 | 80%〜50%(高いほど下がる) | 80%〜45%(高いほど下がる) |
| 12,120円をこえて13,490円以下 | 80%〜50%(高いほど下がる) | 45% |
| 13,490円をこえて上限まで | 50% | 45% |
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」参考資料(2026年8月1日から)。賃金日額の下限は3,203円です
賃金日額にも、年齢ごとの上限があります(2026年8月1日から)。
| 離職したときの年齢 | 賃金日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 14,900円 |
| 30歳以上45歳未満 | 16,540円 |
| 45歳以上60歳未満 | 18,220円 |
| 60歳以上65歳未満 | 17,400円 |
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」参考資料
賃金日額がこの上限をこえる人は、上限の額に給付率を掛けます。たとえば45歳以上60歳未満なら、18,220円 × 50% = 9,110円が基本手当日額の上限です。
計算の例(30歳以上60歳未満の人)
| 辞める前6か月の給料(毎月きまって払われる分) | 賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
|---|---|---|---|
| 月15万円 × 6か月 = 90万円 | 90万円 ÷ 180 = 5,000円 | 80% | 4,000円 |
| 月45万円 × 6か月 = 270万円 | 270万円 ÷ 180 = 15,000円 | 50% | 7,500円 |
※しくみを説明するための計算例です。賃金日額が5,480円〜13,490円の人は、決まった計算式で率が少しずつ変わるため、この表のように簡単には出せません。実際の額は、ハローワークで確かめてください
月の給料が3倍になっても、基本手当日額は2倍にならないことが分かります。給料が高い人ほど、率が下がるためです。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2026年8月1日からの基本手当日額の上限は、年齢によって7,450円〜9,110円、下限は2,562円
- 基本手当日額は、ボーナスを除いた辞める前6か月の給料から出す賃金日額の、およそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)
- 給料が低い人ほど、給付率が高い
言えないこと
- 自分の基本手当日額。毎月きまって払われた賃金の中身によって変わり、ハローワークで決まります
- 全部でいくらもらえるか。もらえる日数(所定給付日数)は、年齢・雇用保険に入っていた期間・辞めた理由で違います
- いつからもらえるか。自分から辞めた場合などは、もらい始めるまでの期間が変わります
失業保険を当てにして辞めるか考えるときに
基本手当日額は、給料が高い人ほど率が下がり、上限もあります。ただし、次のような人は、この数字だけで辞める時期を決めないほうが確実です。
- 辞める前6か月の給料明細を見て、毎月きまって払われた額を確かめていない人(ボーナスは入らず、計算のもとになります)
- 基本手当日額が、今の給料の半分くらいになることもあると知らなかった人(給付率は50〜80%です)
- 自分から辞めた場合に、いつからもらえるかを確かめていない人(辞めた理由で、もらい始める時期が変わります)
まず自分の給料明細から賃金日額のおよその額を出し、ハローワークでもらえる日数と時期を確かめてから、辞める時期を決めるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(2026年7月31日発表、2026年8月1日から)と参考資料
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」


