会社を自分から辞めることを考えると、「失業保険はいつからもらえるのか」「何日分、いくらくらいなのか」が気になります。2025年4月に仕組みが変わったので、古い情報のままだと計画がずれてしまいます。
ここでは、厚生労働省とハローワークの公表から、自己都合で辞めたときの失業保険(雇用保険の基本手当)の「いつから」「何日分」「1日いくらまで」をまとめます。
この記事で分かること
- 2025年4月1日以降に自己都合で辞めた人は、7日間の待期のあと、給付制限は原則1か月(それより前に辞めた人は原則2か月)
- 自己都合で辞めた人がもらえる日数は、雇用保険に入っていた期間によって90日・120日・150日
- 1日にもらえる額(基本手当日額)には上限があり、2026年8月1日からは年齢によって7,450円〜9,110円
自己都合だと、いつからもらえる?
| 順番 | 中身 |
|---|---|
| 1. ハローワークで手続き | 求職の申込みをして、受給資格の決定を受ける |
| 2. 待期(7日間) | 受給資格の決定日から7日間は、だれでも支給されない |
| 3. 給付制限(原則1か月) | 正当な理由のない自己都合退職は、待期のあとさらに原則1か月は支給されない |
| 4. 支給の対象になる | 給付制限が終わったあとの日から |
出典:厚生労働省「自己都合離職者の給付制限の見直し」、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
自己都合で辞めたとき、失業保険がすぐにもらえないのは、7日間の待期と、そのあとの給付制限があるからです。
2025年4月1日から、給付制限の期間が変わりました。
| 退職した日 | 給付制限(正当な理由のない自己都合退職) |
|---|---|
| 2025年3月31日まで | 原則2か月 |
| 2025年4月1日から | 原則1か月 |
出典:厚生労働省「自己都合離職者の給付制限の見直し」
ただし、次の場合は給付制限が3か月になります(厚生労働省)。
- 退職日からさかのぼって5年間に、正当な理由なく自己都合で辞めて受給資格の決定を受けたことが2回以上ある場合
- 自分の重大な責任で解雇された場合
また、2025年4月以降に、仕事のための教育訓練を受けた(受けている)場合は、給付制限が解除されて、給付制限を待たずに受けられるようになりました。対象になる講座は、厚生労働省の教育訓練給付の検索システムなどで確かめられます。
もらえる日数は90日・120日・150日
| 雇用保険に入っていた期間 | もらえる日数(自己都合など) |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
出典:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」(特定受給資格者・特定理由離職者・就職困難者以外の離職者)。年齢に関係なく同じ日数です
自己都合で辞めた人がもらえる日数(所定給付日数)は、年齢に関係なく、雇用保険に入っていた期間だけで決まります。10年未満なら90日、20年以上でも150日です。
受け取るには、原則として辞めた日より前の2年間に、雇用保険に入っていた期間が通算12か月以上あることが必要です。
1日にもらえる額と上限(2026年8月1日から)
1日にもらえる額(基本手当日額)は、辞める前6か月の給料(ボーナスは入らない)の合計を180で割った「賃金日額」の、およそ50〜80%です(60〜64歳は45〜80%)。給料が低い人ほど、高い割合になります。
| 辞めたときの年齢 | 1日の上限額(2026年8月1日から) |
|---|---|
| 29歳以下 | 7,450円 |
| 30〜44歳 | 8,270円 |
| 45〜59歳 | 9,110円 |
| 60〜64歳 | 7,830円 |
| (下限額) | 2,562円 |
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更~令和8年8月1日から開始~」(2026年7月31日)、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
2026年8月1日からは、45〜59歳の9,110円がいちばん高い上限です。上限額は見直されることがあるので、辞める時点の額を確かめてください。
たとえば30〜44歳で上限の8,270円の人が90日分を受け取ると、合計は744,300円です(8,270円×90日で計算)。これは上限で計算した最大の額で、実際の額は、辞める前の給料によって変わります。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2025年4月1日以降に自己都合で辞めた人の給付制限は、原則1か月(待期7日のあと)
- 自己都合で辞めた人がもらえる日数は、雇用保険に入っていた期間によって90日・120日・150日
- 1日の上限額は、2026年8月1日から年齢によって7,450円〜9,110円
言えないこと
- 自分の辞め方が「正当な理由のない自己都合」にあたるかどうか。これはハローワークが判断します
- 自分が1日にいくらもらえるか。辞める前の給料と年齢で変わります
- お金が実際に振り込まれる日。手続きの日程によって変わるので、ハローワークで確かめてください
辞めてから次を探すか考えるときに
失業保険は、自己都合でも待期と給付制限のあとに受け取れます。ただし、次のような人は、失業保険があるからと先に辞めることを決めないほうが確実です。
- 雇用保険に入っていた期間(辞める前の2年間で12か月以上あるか)を、まだ確かめていない人
- 1日の上限額や日数で、次の仕事が決まるまでの生活費が足りるかを、まだ計算していない人
- 失業保険をもらえば、次の仕事を急がなくてよいと考えている人(もらえる日数は、自己都合だと多くの人が90日です)
まず自分の雇用保険の加入期間と、辞める前6か月の給料を確かめ、もらえる額と日数で何か月暮らせるかを出してから、辞める時期を決めるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「自己都合離職者の給付制限の見直し」(令和7年4月1日から)
- 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更~令和8年8月1日(土)から開始~」(2026年7月31日)
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」「基本手当の所定給付日数」


