年齢を重ねると、「定年は65歳になったのか」「70歳まで働けるのか」が気になります。
ここでは、厚生労働省が2025年12月19日に公表した「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」から、定年の年齢ごとの会社の割合と、65歳まで・70歳まで働ける仕組みがどれくらい広がっているかを並べます。
この記事で分かること
- 定年を60歳にしている会社は62.2%で、今もいちばん多い。65歳定年は27.2%
- 65歳まで働ける仕組み(雇用確保措置)がある会社は99.9%。いちばん多いのは、60歳定年のあとも働ける継続雇用制度(65.1%)
- 70歳まで働ける仕組み(就業確保措置)がある会社は34.8%。70歳までの措置は、法律では努力義務
定年は何歳?60歳が62.2%、65歳が27.2%
| 定年の年齢 | 会社の割合 |
|---|---|
| 60歳 | 62.2% |
| 61〜64歳 | 2.9% |
| 65歳 | 27.2% |
| 66〜69歳 | 1.2% |
| 70歳以上 | 2.5% |
| 定年制を廃止 | 3.9% |
出典:厚生労働省「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」(2025年12月19日公表)。従業員21人以上の企業237,739社の報告を集計
定年を60歳にしている会社は62.2%で、今もいちばん多い形です。次が65歳定年(27.2%)で、60歳と65歳の2つで約9割になります。
70歳以上の定年は2.5%、定年制を廃止した会社は3.9%で、どちらもまだ少数です。
「65歳定年」は義務ではない
よく「定年は65歳に義務化された」と言われますが、法律(高年齢者雇用安定法)で会社に義務になっているのは、65歳までの雇用の確保です。方法は次の3つから選べます。
| 65歳までの雇用確保措置 | 会社の割合 |
|---|---|
| 継続雇用制度の導入(60歳定年のあと、再雇用などで働ける) | 65.1% |
| 定年の引上げ | 31.0% |
| 定年制の廃止 | 3.9% |
| 実施済みの合計 | 99.9% |
出典:厚生労働省「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」
いちばん多いのは継続雇用制度(65.1%)で、定年は60歳のまま、そのあと再雇用などで65歳まで働く形です。厚生労働省の資料によると、経過措置が令和7年3月31日で終わり、令和7年度からは希望する人全員の65歳までの雇用確保が全面的に義務になっています。
つまり、65歳まで働けても、定年は60歳という会社が多いということです。再雇用では、雇用の形や給料が定年前と変わることがあります。
70歳まで働ける会社は34.8%
| 70歳までの就業確保措置 | 会社の割合 |
|---|---|
| 実施済みの合計 | 34.8% |
| うち 継続雇用制度の導入 | 28.3% |
| うち 定年制の廃止 | 3.9% |
| うち 定年の引上げ | 2.5% |
| うち 創業支援等措置 | 0.1% |
| 中小企業(21〜300人) | 35.2% |
| 大企業(301人以上) | 29.5% |
出典:厚生労働省「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」
70歳まで働ける仕組みがある会社は34.8%で、3社に1社ほどです。前の年より2.9ポイント増えました(厚生労働省の発表)。
70歳までの措置は、法律では会社の努力義務です。「70歳定年が義務になった」わけではありません。方法も、70歳までの継続雇用(28.3%)がほとんどで、70歳以上の定年にしている会社は2.5%です。
会社の規模で見ると、中小企業(35.2%)のほうが大企業(29.5%)より高い結果でした。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 定年は60歳の会社が62.2%でいちばん多く、65歳定年は27.2%
- 65歳まで働ける仕組みはほぼすべての会社(99.9%)にあり、多くは60歳定年のあとの継続雇用
- 70歳まで働ける仕組みがある会社は34.8%で、増えている
言えないこと
- 自分の会社の定年や、再雇用のときの給料・働き方。会社の就業規則で決まっています
- 業種ごとの割合。この記事の数字は全産業の合計です
- 60歳を過ぎてからほかの会社に移りやすいかどうか。この調査は会社の制度を集計したもので、転職のしやすさは分かりません
建設業で年齢とともに賃金がどう変わるかは建設業の賃金は何歳がいちばん高い?に、工場は製造業の賃金は何歳がいちばん高い?にまとめています。
何歳まで働くかを考えるときに
65歳まで働ける仕組みはほぼすべての会社にあり、70歳までの仕組みも広がっています。ただし、次のような人は、この数字だけで今の会社に残るか移るかを決めないほうが確実です。
- 自分の会社の定年の年齢と、継続雇用の仕組みを、就業規則でまだ確かめていない人
- 定年のあと再雇用になったとき、給料や働き方がどう変わるかを知らない人
- 「65歳定年」「70歳定年」が義務になったと考えている人(義務は65歳までの雇用確保で、70歳までは努力義務です)
まず今の会社の就業規則で定年の年齢と継続雇用の条件を確かめてから、ほかの会社の条件と比べるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」(2025年12月19日)


