「最近は初任給が上がっている」と聞くと、「今の新卒はいくらもらっているのか」「高卒と大卒でどれくらい違うのか」が気になります。後から入ってきた人の給料が、自分とあまり変わらないと感じる人もいると思います。
ここでは、厚生労働省が2026年3月24日に公表した「令和7年賃金構造基本統計調査」から、新規学卒者(その年に学校を出て就職した人)の賃金を、学歴別・男女別に並べます。
この記事で分かること
- 2025年の新規学卒者の賃金は、大学卒262,300円、高校卒207,300円(男女計)
- 前の年と比べて、大学卒は5.6%、高校卒は5.0%上がった。5つの学歴すべてで上がっている
- 2年前(2023年)と比べると、大学卒は25,000円、高校卒は20,500円高い
2025年の初任給:大学卒262,300円、高校卒207,300円
| 学歴 | 男女計 | 前の年からの上がり方 |
|---|---|---|
| 大学院卒 | 299,000円 | +4.0% |
| 大学卒 | 262,300円 | +5.6% |
| 高専・短大卒 | 235,500円 | +5.2% |
| 専門学校卒 | 230,700円 | +3.5% |
| 高校卒 | 207,300円 | +5.0% |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者(2026年3月24日公表)。資料の単位は千円で、円に直しています
2025年に学校を出て就職した人の賃金は、大学卒が262,300円、高校卒が207,300円でした。大学卒と高校卒の差は55,000円です。
前の年と比べると、5つの学歴すべてで上がっています。上がり方がいちばん大きいのは大学卒の5.6%で、高専・短大卒5.2%、高校卒5.0%と続きます。
この調査の賃金は、6月分の所定内給与額です。所定内給与額は、毎月決まって払われる給料から残業代などを引いた額で、税金や社会保険料を引く前の金額です。ボーナスや残業代は入っていません。
なお、この調査の「新規学卒者」の賃金は、会社が求人で示す「初任給」そのものではなく、実際に払われた6月分の給料の平均です。
男女別の初任給
| 学歴 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 大学院卒 | 301,200円(+3.8%) | 292,900円(+5.3%) |
| 大学卒 | 264,900円(+5.4%) | 259,700円(+6.0%) |
| 高専・短大卒 | 241,400円(+4.5%) | 230,000円(+4.0%) |
| 専門学校卒 | 227,800円(+3.9%) | 232,400円(+3.4%) |
| 高校卒 | 210,100円(+4.8%) | 202,900円(+5.8%) |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者。かっこ内は前の年からの上がり方
男女で比べると、多くの学歴で男性のほうが少し高くなっています。高校卒では男性210,100円、女性202,900円で、差は7,200円です。専門学校卒は、女性(232,400円)のほうが男性(227,800円)より高くなっています。
男女の差がいちばん大きいのは高専・短大卒の11,400円で、大学卒は5,200円でした。
3年の推移:大学卒は2年で25,000円上がった
| 学歴 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 大学院卒 | 276,000円 | 287,400円 | 299,000円 |
| 大学卒 | 237,300円 | 248,300円 | 262,300円 |
| 高専・短大卒 | 214,600円 | 223,900円 | 235,500円 |
| 専門学校卒 | 214,500円 | 222,800円 | 230,700円 |
| 高校卒 | 186,800円 | 197,500円 | 207,300円 |
出典:厚生労働省「令和5年・令和6年・令和7年 賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者(男女計)
2023年から2025年の2年間で、大学卒は237,300円から262,300円へ25,000円、高校卒は186,800円から207,300円へ20,500円上がりました。
高校卒は、2023年には20万円に届いていませんでしたが、2025年は20万円をこえています。どの学歴も、2年続けて上がっています。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2025年の新規学卒者の賃金は、大学卒262,300円、高校卒207,300円
- 前の年と比べて、5つの学歴すべてで上がった。大学卒は5.6%、高校卒は5.0%
- 2023年から2年で、大学卒は25,000円、高校卒は20,500円上がった
言えないこと
- 業種別(建設業・製造業など)の初任給。この記事では、公表資料から数字を確かめられなかったため載せていません
- 自分の会社の初任給。会社の規模や地域、職種で違います
- 初任給が上がった分、すでに働いている人の給料も同じだけ上がったかどうか。新しく入った人の数字なので、この表からは分かりません
新卒の給料と自分の給料を比べるときに
初任給は、この2年で2万円以上上がりました。ただし、次のような人は、この数字だけで今の給料が低いかどうかを決めないほうが確実です。
- 自分の給料を、残業代やボーナスを除いた「所定内給与」で比べていない人(この数字には残業代・ボーナスが入っていません)
- 今の会社で、初任給が上がったあとに、自分の給料の見直しがあったかどうかを確かめていない人
- 自分と同じ年齢・勤続年数の人の給料と、まだ比べていない人(初任給は働き始めたばかりの人の数字です)
まず給与明細の基本給と手当から所定内の金額を出し、同じ年齢や勤続年数の人の給料と比べてから、ほかの会社と比べるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者(2026年3月24日公表)
- 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者
- 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」新規学卒者
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義」(所定内給与額)


