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現場で働いていると、「休みの日や空いた時間に副業をしている人は、どれくらいいるのか」「同じ建設や工場の人は、どんな副業をしているのか」が気になります。
ここでは、総務省が5年に1度行う「就業構造基本調査」のいちばん新しい令和4年(2022年)の結果から、本業の業種ごとに、副業がある人の割合と、副業の中身を並べます。
この記事で分かること
- 副業がある人は332万人で、働く人の5.0%。本業が建設業の人は3.8%、製造業の人は2.5%
- 本業が建設業の人の副業は、約3割が同じ建設業。製造業の人も約2割が同じ製造業
- 副業がある人は5年で約60万人増えた。始める前に、会社の決まりと確定申告(副業の所得が20万円を超えるか)を確かめる
副業がある人は働く人の5.0%、建設業3.8%(19業種で14番目)・製造業2.5%(17番目)
| 順位 | 本業の業種 | 働く人(有業者) | 副業がある人 | 副業がある人の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 不動産業,物品賃貸業 | 152.4万人 | 12.4万人 | 8.1% |
| 1 | 教育,学習支援業 | 342.5万人 | 27.6万人 | 8.1% |
| 3 | 漁業 | 12.9万人 | 0.9万人 | 7.2% |
| 3 | 生活関連サービス業,娯楽業 | 221.6万人 | 15.9万人 | 7.2% |
| 5 | 宿泊業,飲食サービス業 | 364.2万人 | 25.7万人 | 7.1% |
| 6 | 学術研究,専門・技術サービス業 | 271.9万人 | 18.8万人 | 6.9% |
| 7 | 農業,林業 | 174.4万人 | 11.2万人 | 6.4% |
| 8 | 鉱業,採石業,砂利採取業 | 2.4万人 | 0.1万人 | 5.9% |
| 9 | サービス業(他に分類されないもの) | 459.3万人 | 25.6万人 | 5.6% |
| 10 | 医療,福祉 | 900.1万人 | 48.1万人 | 5.3% |
| 11 | 卸売業,小売業 | 967.4万人 | 45.7万人 | 4.7% |
| 12 | 情報通信業 | 293.2万人 | 13.4万人 | 4.6% |
| 13 | 運輸業,郵便業 | 347.0万人 | 13.8万人 | 4.0% |
| 14 | 建設業 | 462.9万人 | 17.4万人 | 3.8% |
| 15 | 複合サービス事業 | 46.2万人 | 1.7万人 | 3.7% |
| 16 | 金融業,保険業 | 161.1万人 | 4.9万人 | 3.0% |
| 17 | 製造業 | 1,047.7万人 | 26.7万人 | 2.5% |
| 18 | 公務(他に分類されるものを除く) | 248.4万人 | 5.4万人 | 2.2% |
| 19 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 35.7万人 | 0.7万人 | 2.1% |
| ― | 全体(分類不能を含むすべての業種) | 6,706.0万人 | 332.1万人 | 5.0% |
出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月21日公表)、e-Stat 表番号07700「男女、副業の有無、本業の従業上の地位・雇用形態、本業の産業、本業の従業者規模別人口(有業者)-全国」(副業がある人)・表番号04602「男女、年齢、従業上の地位・雇用形態・起業の有無、産業別人口、平均継続就業期間(有業者)-全国」(働く人)。建設業・製造業などの数字は表番号05100とも一致。割合は「副業がある人÷働く人」でこの記事が計算し、小数第2位を四捨五入(表示が同じ値は同じ順位)。人数も四捨五入。分類不能の産業は順位から除いた。鉱業,採石業,砂利採取業は人数が少ないので目安
2022年に副業がある人は約332万人で、働く人の約20人に1人です。本業が建設業の人は3.8%(約17万4千人)、製造業の人は2.5%(約26万7千人)で、どちらも全体の5.0%より低くなっています。すべての業種(分類不能を除く19業種)でみると、いちばん高いのは不動産業,物品賃貸業と教育,学習支援業(どちらも8.1%)で、建設業は19業種の中で14番目、製造業は17番目でした(e-Stat 表番号07700・04602からこの記事で計算)。
なお、総務省の発表にある「副業者比率4.8%」は、本業が農業,林業と分類できない人を除いた数字です。この記事は本業の業種ごとに比べるため、働く人全体で計算しています。
正社員と非正規で分けると:建設業の正社員は2.5%
| 本業の業種 | 正社員(正規の職員・従業員) | 非正規の職員・従業員 |
|---|---|---|
| 全体(すべての業種) | 2.6% | 7.3% |
| 建設業 | 2.5% | 6.7% |
| 製造業 | 1.5% | 4.3% |
出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月21日公表)、e-Stat 表番号05100「男女、副業の有無、本業の産業、本業の年間就業日数・就業の規則性・週間就業時間、本業の従業上の地位・雇用形態別人口(有業者)-全国」から計算(副業がある人÷働く人)
正社員で副業がある人は、建設業で2.5%(263万人のうち約6万5千人)、製造業で1.5%(722万人のうち約10万9千人)です。パートやアルバイト・派遣などの非正規で働く人のほうが、副業がある割合は高くなっています。
本業が建設業・製造業の人は、どんな副業をしている?
| 副業の業種 | 本業が建設業の人 | 本業が製造業の人 |
|---|---|---|
| 建設業 | 5万500人(29.1%) | 4,700人(1.8%) |
| 製造業 | 5,200人(3.0%) | 5万8,000人(21.7%) |
| 農業,林業 | 2万5,700人(14.8%) | 3万4,200人(12.8%) |
| 卸売業,小売業 | 1万4,900人(8.6%) | 3万200人(11.3%) |
| サービス業(他に分類されないもの) | 1万2,300人(7.1%) | 1万8,700人(7.0%) |
| 不動産業,物品賃貸業 | 1万900人(6.3%) | 1万3,600人(5.1%) |
| 宿泊業,飲食サービス業 | 8,000人(4.6%) | 1万7,600人(6.6%) |
| 副業がある人の合計 | 17万3,800人 | 26万6,700人 |
出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月21日公表)、e-Stat 表番号05402「本業の従業上の地位・雇用形態・起業の有無、本業の産業、副業の従業上の地位・雇用形態、副業の産業、男女別人口(副業がある者)-全国」。割合は本業が同じ業種で副業がある人の合計に占める割合
本業が建設業の人の副業は、約3割(29.1%)が同じ建設業でした。次いで農業,林業が14.8%です。本業が製造業の人も、副業は同じ製造業が21.7%でいちばん多く、農業,林業、卸売業,小売業が続きます。本業で身につけた仕事を、副業でもしている人が多いことが分かります。
副業がある人は5年で約60万人増えた
| 調査の年 | 副業がある人 | 副業がある人の割合 |
|---|---|---|
| 2007年 | 241.5万人 | 3.9% |
| 2012年 | 214.6万人 | 3.6% |
| 2017年 | 245.1万人 | 3.9% |
| 2022年 | 304.9万人 | 4.8% |
出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月21日公表)「結果の概要」(本業が農業,林業と分類できない人を除いた数字)
この表は総務省の発表の数え方で、2022年は304.9万人です。5年前の2017年より約60万人増え、割合も3.9%から4.8%に上がりました。今の仕事を続けながら、ほかの仕事もしたいと思っている人(追加就業希望者)も493万人いて、5年前より93万人増えています。
副業を始める前に確かめたい2つのこと
1.会社の決まり(就業規則)
厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(2018年作成、2020年・2022年改定)を出し、会社の就業規則のひな形(モデル就業規則)からも「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という決まりを外して、副業・兼業についての決まりを作りました。ただし、実際に副業ができるかどうか、届け出が要るかは会社ごとの就業規則で決まります。まず自分の会社の就業規則を確かめてください。
2.確定申告
国税庁の案内では、給与を1か所から受けていて、給与・退職所得以外の所得(副業の所得など)の合計が20万円を超える人は、確定申告が必要です(令和8年4月1日現在の法令)。副業がアルバイトなどの給与で、2か所以上から給与を受けている場合は、別の決まりがあります。くわしくは国税庁の案内を確かめてください。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2022年に副業がある人は働く人の5.0%で、本業が建設業の人は3.8%、製造業の人は2.5%
- 本業が建設業の人の副業は約3割が同じ建設業、製造業の人は約2割が同じ製造業
- 副業がある人は2017年から2022年の5年で約60万人増えた
言えないこと
- 副業でいくら稼げるか。この調査は副業の有無と業種を調べたもので、副業の収入は分かりません
- 今(2026年)の割合。就業構造基本調査は5年に1度で、次の結果は2027年の調査のあとです
- 自分の会社で副業ができるか。会社ごとの就業規則で決まります
建設業の人の給料は設計労務単価 令和8年度はいくら?に、パートの時給はパートの時給は業種別にいくら?にまとめています。
副業の収入(月平均・中央値)と働く時間は副業の収入はいくら?にまとめています。
よくある質問
Q. パートやアルバイトを掛け持ちしているのも「副業」に入る?
総務省の就業構造基本調査では、副業を「主な仕事以外に就いている仕事」としていて、仕事の種類は限っていません。2つ以上の仕事をしている人は、主な仕事以外の仕事が副業として数えられます。パートやアルバイトでも、勤め先の就業規則で届け出が要るかは確かめてください。
Q. 副業の所得が20万円以下なら、何も手続きしなくていい?
国税庁の案内では、給与を1か所から受けている人で、給与と退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告が要らない場合があります。ただし、住民税は別です。たとえば神戸市は「給与所得以外の所得が20万円以下で所得税の確定申告をする必要のない人も住民税(市県民税)の申告が必要です」と案内しています。住んでいる市区町村の案内を確かめてください。
Q. 本業と副業の働く時間は、合わせて数える?
厚生労働省の通達(令和2年9月1日)では、会社などに雇われて働く副業の場合、労働基準法第38条第1項により、本業と副業の労働時間を通算するとしています。フリーランスや個人で仕事を受ける場合など、労働基準法が適用されない働き方は通算されません。会社は、働く人からの申告などで副業の有無や時間を確かめる、とされています。
副業を始めるか考えるときに
副業がある人は少しずつ増えています。ただし、次のような人は、すぐに副業を始めるかどうかを決めないほうが確実です。
- 本業の残業や休日出勤が多く、体を休める時間が足りていない人
- 会社の就業規則で、副業が禁止されているか、届け出が要るかをまだ確かめていない人
- 副業の所得が20万円を超えたときの確定申告を、まだ調べていない人
まず就業規則と、使える時間・体力を確かめてから、小さく始められる副業を探すほうが確実です。
仕事で身につけた知識や技術を、ネットで売ってみたいときは
統計で分かるのは、副業がある人の割合と業種までです。本業の知識(図面の読み方、見積もり、資格の勉強の仕方など)を、ネットで個人に売れるサイトもあります。
出品する前に、手数料や出品のルールをリンク先の公式ページで確かめてください。
次のような人には向きません。
- すでにココナラを利用したことがある方
- 会社の就業規則で、副業が禁止されている人
- 人と文章でやり取りするのが負担になる人
出典
- 総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月21日公表)「結果の概要」「結果の要約」
- e-Stat 表番号05100「男女、副業の有無、本業の産業、本業の年間就業日数・就業の規則性・週間就業時間、本業の従業上の地位・雇用形態別人口(有業者)-全国」
- e-Stat 表番号05402「本業の従業上の地位・雇用形態・起業の有無、本業の産業、副業の従業上の地位・雇用形態、副業の産業、男女別人口(副業がある者)-全国」
- e-Stat 表番号07700「男女、副業の有無、本業の従業上の地位・雇用形態、本業の産業、本業の従業者規模別人口(有業者)-全国」・表番号04602「男女、年齢、従業上の地位・雇用形態・起業の有無、産業別人口、平均継続就業期間(有業者)-全国」(19業種の順位の計算)
- 厚生労働省「副業・兼業」(副業・兼業の促進に関するガイドライン、モデル就業規則)
- 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
- 総務省「令和4年就業構造基本調査」用語の解説(副業)
- 厚生労働省「副業・兼業の場合における労働時間管理に係る労働基準法第38条第1項の解釈等について」(令和2年9月1日 基発0901第3号)
- 神戸市「市県民税の申告」(2026年1月13日更新)


