工場で働いていると、「新しい工場はどれくらい建っているのか」「どの県に多いのか」が気になることがあります。近くに新しい工場ができるかどうかは、働く場所の選び方にもかかわります。
ここでは、経済産業省が2026年6月15日に公表した「2025年工場立地動向調査」の結果を、各県の発表資料で確かめられた数字から並べます。
この記事で分かること
- 2025年(1〜12月)に全国で工場などの用地が取得されたのは736件、面積は1,196ha
- 前の年(854件・1,982ha)と比べて、件数は118件(13.8%)減、面積は786ha(39.7%)減
- 件数・面積とも1位は岐阜県(72件・104ha)。件数は愛知県・兵庫県・茨城県・埼玉県が続く
工場立地動向調査とは
工場立地動向調査は、経済産業省が毎年行っている調査です。愛知県・三重県の発表資料では、対象は次のように説明されています。
- 製造業、電気業(水力・地熱・太陽光発電を除く)、ガス業、熱供給業の工場や研究所を建てるために
- 1,000㎡以上の用地を取得した(借りた場合も含む)もの
つまり、この調査の「件数」は、工場を建てるための土地を手に入れた件数です。工場が完成した数や、動き始めた数ではありません。新しく建てる(新設)ものと、今の工場を広げる(増設)ものの両方が入ります。
2025年の全国:736件・1,196ha
| 年 | 立地件数 | 立地面積 |
|---|---|---|
| 2024年 | 854件 | 1,982ha |
| 2025年 | 736件 | 1,196ha |
| 前の年からの増減 | 118件減(13.8%減) | 786ha減(39.7%減) |
出典:経済産業省「2025年工場立地動向調査」(2026年6月15日公表)。群馬県・三重県・長野県の発表資料に載った全国の数字です
2025年に全国で工場などの用地が取得されたのは736件、面積は1,196haでした。
前の年と比べると、件数は13.8%、面積は39.7%減っています。面積の減り方のほうが大きく、1件あたりの面積を計算すると、2024年の約2.3haから2025年は約1.6haに小さくなっています(件数と面積から計算した目安です)。
岐阜県の発表資料では、47都道府県で平均すると1県あたり15.7件・25.5haとされています。
都道府県の上位5:件数も面積も岐阜県が1位
| 順位 | 立地件数 | 立地面積 |
|---|---|---|
| 1位 | 岐阜県 72件 | 岐阜県 104.4ha |
| 2位 | 愛知県 55件 | 兵庫県 98.6ha |
| 3位 | 兵庫県 51件 | 愛知県 93.9ha |
| 4位 | 茨城県 49件 | 北海道 90.8ha |
| 5位 | 埼玉県 47件 | 栃木県 88.6ha |
出典:経済産業省「2025年工場立地動向調査」。愛知県「2025年工場立地動向調査結果」(2026年6月15日)、岐阜県の発表資料に載った順位です
件数・面積とも、1位は岐阜県でした。岐阜県の発表では、記録が確かめられる昭和49年以降で、件数・面積ともに全国1位になったのは初めてとされています。
件数の上位には、愛知県・兵庫県・茨城県・埼玉県が入りました。面積では、北海道・栃木県が上位に入っています。
上位の県は、中部(岐阜・愛知)、近畿(兵庫)、関東(茨城・埼玉・栃木)と北海道で、地域は分かれています。1位の岐阜県でも72件で、全国736件の約1割です。新しい工場の用地は、特定の県だけに集まっているわけではありません。
自分の県の件数や順位は、それぞれの県が発表している資料で確かめられます。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2025年に全国で工場などの用地が取得されたのは736件・1,196haで、前の年より件数・面積とも減った
- 面積の減り方(39.7%)が、件数の減り方(13.8%)より大きい
- 件数・面積とも1位は岐阜県。件数では愛知県・兵庫県・茨城県・埼玉県が続く
言えないこと
- 新しい工場で、何人を雇うか。この記事の数字は用地の件数と面積で、働く人の数ではありません
- 工場がいつ動き始めるか。用地を取得した年の数字で、完成や操業の時期は分かりません
- 件数が減ったから、工場の仕事が減るかどうか。今ある工場の設備を入れかえる投資などは、この調査に入りません
新しい工場を仕事の候補に考えるときに
新しい工場の用地は、2025年は全国で736件ありました。ただし、次のような人は、この数字だけで働く場所を決めないほうが確実です。
- 近くにできる工場が、何を作る工場で、いつ動き始めるのかを、まだ確かめていない人(県や市町村の企業誘致の発表や、会社の発表で確かめられます)
- 新しい工場なら、給料や働く条件も良いと考えている人(この調査からは分かりません)
- 今の工場で、新しい設備や別の工程を担当できる道があるかを、まだ確かめていない人
まず住んでいる県や市町村の発表で、どんな工場がいつ動き始めるかを確かめ、今の職場で経験を広げる道があるかを見てから、ほかの工場と比べるほうが確実です。
出典
- 経済産業省「2025年工場立地動向調査」(2026年6月15日公表)
- 群馬県「2025年通期(1月~12月)工場立地動向調査の結果(確報)について」(2026年6月15日)
- 愛知県「2025年工場立地動向調査結果」(2026年6月15日)
- 岐阜県「2025年(1月~12月)の工場立地動向について」
- 三重県「2025年(1月から12月)工場立地動向調査結果」(2026年6月16日)
- 長野県「2025年工場立地動向調査結果」の概要(2026年6月15日)


