転職を考えると、「今は仕事が見つけやすい時期なのか」「自分の住んでいる県は求人が多いのか」が気になります。その目安になるのが、有効求人倍率です。
ここでは、厚生労働省が2026年10月30日に公表した「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」から、全国の最新の有効求人倍率と、年度ごとの推移、47都道府県の倍率を並べます。
この記事で分かること
- 2026年9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.19倍で、前の月より0.01ポイント上昇。正社員の有効求人倍率は1.01倍
- 年度平均は、令和5年度1.29倍→令和6年度1.25倍→令和7年度1.20倍と、下がってきている
- 都道府県別(就業地別)では、福井県と山梨県の1.74倍がいちばん高く、大阪府の0.96倍がいちばん低い
2026年9月の有効求人倍率は1.19倍
| 項目 | 2026年9月(季節調整値) | 前の月から |
|---|---|---|
| 有効求人倍率 | 1.19倍 | 0.01ポイント上昇 |
| 新規求人倍率 | 2.19倍 | 0.13ポイント上昇 |
| 正社員の有効求人倍率 | 1.01倍 | 0.01ポイント上昇 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」(2026年10月30日公表)
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探している人1人に対して、求人が何件あるかを表す数字です。1.19倍は、仕事を探す人100人に対して求人が119件あるという意味です。
正社員の有効求人倍率は1.01倍で、正社員の求人と、正社員の仕事を探す人の数がほぼ同じです。
前の年の同じ月と比べた新規求人を産業別に見ると、製造業が8.2%、情報通信業が5.9%増えた一方、生活関連サービス業・娯楽業は6.7%、卸売業・小売業と宿泊業・飲食サービス業はどちらも6.3%減っています。
年度平均の推移:3年続けて下がる
| 年度 | 有効求人倍率(年度平均) |
|---|---|
| 令和5年度 | 1.29倍 |
| 令和6年度 | 1.25倍 |
| 令和7年度 | 1.20倍 |
| 2026年9月(参考・季節調整値) | 1.19倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」
有効求人倍率の年度平均は、令和5年度の1.29倍から、令和7年度は1.20倍に下がりました。2026年6月から8月まで3か月続けて1.18倍で、9月は1.19倍でした。
倍率が1倍を上回っているので、全体では求人のほうが多い状態は続いています。ただし、数年前と比べると、求人の多さはやわらいでいます。
都道府県別:福井・山梨1.74倍、大阪0.96倍
| 都道府県 | 有効求人倍率(就業地別) |
|---|---|
| 福井県 | 1.74倍 |
| 山梨県 | 1.74倍 |
| 富山県 | 1.69倍 |
| 島根県 | 1.63倍 |
| 香川県 | 1.58倍 |
| 山形県 | 1.53倍 |
| 愛知県 | 1.21倍 |
| 東京都 | 1.08倍 |
| 和歌山県 | 1.07倍 |
| 神奈川県 | 1.02倍 |
| 福岡県 | 1.00倍 |
| 北海道 | 0.98倍 |
| 大阪府 | 0.96倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」第6表-1(都道府県別有効求人倍率・季節調整値)。高い県・低い県と大きな都市のある都府県を抜き出しています
働く場所で数えた(就業地別)有効求人倍率は、福井県と山梨県が1.74倍でいちばん高く、大阪府が0.96倍でいちばん低くなっています。高い県と低い府で、0.7ポイント以上の差があります。
上位には、富山県・島根県・香川県・山形県など、北陸・中国・四国・東北の県が入りました。一方、北海道と大阪府は1倍を下回り、福岡県はちょうど1.00倍です。
「就業地別」と「受理地別」の違い
都道府県別の有効求人倍率には、2つの数え方があります。
| 数え方 | 中身 | 2026年9月の最高・最低 |
|---|---|---|
| 就業地別 | 求人を、実際に働く場所の都道府県で数える | 最高:福井県・山梨県1.74倍/最低:大阪府0.96倍 |
| 受理地別 | 求人を、受け付けたハローワークの都道府県で数える | 最高:東京都1.71倍/最低:神奈川県0.83倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」
東京都は、受理地別では1.71倍ですが、就業地別では1.08倍です。求人を受け付けたハローワークの場所と、実際に働く場所が違う求人があるためです。自分が働く県の求人の多さを知りたいときは、就業地別を見るほうが実態に近くなります。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2026年9月の有効求人倍率は1.19倍で、仕事を探す人より求人のほうが多い
- 正社員の有効求人倍率は1.01倍
- 年度平均は令和5年度から3年続けて下がっている
- 都道府県で差が大きく、就業地別では福井県と山梨県が1.74倍、大阪府が0.96倍
言えないこと
- 自分の職種の求人の多さ。職種によって倍率は大きく違います
- 求人の給料や条件がよいかどうか。倍率は数の比べで、条件は分かりません
- ハローワーク以外の求人。この統計はハローワークの求人と求職だけの数字です
転職の時期を考えるときに
有効求人倍率は、全体では1倍を上回っています。ただし、次のような人は、この数字だけで転職の時期を決めないほうが確実です。
- 自分の職種の求人倍率を、まだ確かめていない人(全体の倍率と職種の倍率は大きく違います)
- 都道府県別の数字を、受理地別で見ていた人(働く県の求人の多さは就業地別で見ます)
- 求人が多ければ、条件のよい会社も見つかりやすいと考えている人(倍率は数だけで、給料や休みは分かりません)
まず自分の職種と働きたい県の倍率を確かめ、今の職場の条件を整理してから、ほかの会社と比べるほうが確実です。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」(2026年10月30日公表)


