※この記事には広告(PR)が含まれています。広告リンクは記事の後半にあります。
「鳶(とび)職の単価は、自分の県ではいくら?」「見習いから何年で、年収はどれくらいになるの?」と気になる人は多いと思います。国の資料では、鳶職の単価は「とび工」という名前で決められています。
ここでは、国土交通省が2026年2月17日に発表した「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価」からとび工の単価を47都道府県すべて並べ、あわせて厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)で、とび工を含む躯体工事の職人の給料を経験年数別に確かめます。
この記事で分かること
- とび工(鳶職)の設計労務単価(令和8年3月から)は全国平均30,780円。都道府県別では沖縄県の35,100円が1位で、いちばん低い福井県の26,600円とは8,500円の差
- 単価は公共工事の費用を見積もるための金額で、賞与の日割りや本人の社会保険料も入っているため、日給・手取りとは別物
- 国の賃金の統計では鉄筋工・型わく工・とび工がまとめて集計され、年収の目安は約415万円。経験年数別(残業代を除く)では、経験0年の約271万円から15年以上の約474万円まで上がる
令和8年度のとび工の単価:全国平均30,780円
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| とび工の単価(全国平均) | 30,780円 |
| 前の年(令和7年3月)からの上がり方 | +4.0% |
| 主要12職種の中での順位 | 3位(1位 型わく工 31,671円・2位 鉄筋工 31,267円・3位 とび工 30,780円) |
| 全職種(51職種)の平均 | 25,834円 |
出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」資料1(主要12職種)。金額は加重平均値、上がり方は単純平均値
令和8年3月から使われるとび工の設計労務単価は、全国平均で30,780円です。国土交通省が「主要12職種」としている職種の中で、3番目に高い金額です。
国土交通省の資料では、とび工は「高い所・空中での作業について相当程度の技能と体力があり、足場や支保工の組立・解体、杭や矢板の打ち込み・引き抜き(杭打機の運転を除く)、仮設エレベーターなどの組立・解体、重量物や鉄骨材の巻き上げ(クレーンの運転を除く)などを主になって行う人」と決められています(資料の「調査対象職種の定義・作業内容」を、読みやすく言い換えています)。
都道府県別:とび工の単価が高い県TOP10・低い県
| 順位 | 都道府県 | とび工の単価 |
|---|---|---|
| 1位 | 沖縄県 | 35,100円 |
| 2位 | 宮城県 | 34,000円 |
| 2位 | 福島県 | 34,000円 |
| 4位 | 千葉県 | 33,500円 |
| 5位 | 三重県 | 33,400円 |
| 6位 | 東京都 | 33,100円 |
| 6位 | 神奈川県 | 33,100円 |
| 8位 | 石川県 | 32,900円 |
| 9位 | 富山県 | 32,600円 |
| 10位 | 埼玉県 | 32,400円 |
| 10位 | 愛知県 | 32,400円 |
出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価」(都道府県別・職種別の単価一覧、2026年2月17日公表)。1日8時間あたり
とび工の単価がいちばん高いのは沖縄県の35,100円で、2位は宮城県と福島県(34,000円)でした。東京都と神奈川県は33,100円で6位です。ほかの大都市では、愛知県が32,400円で10位(埼玉県と同じ)、福岡県が29,900円で20位、大阪府が29,600円で23位でした。
| 順位 | 都道府県 | とび工の単価 |
|---|---|---|
| 43位 | 群馬県 | 28,000円 |
| 43位 | 鳥取県 | 28,000円 |
| 43位 | 島根県 | 28,000円 |
| 46位 | 京都府 | 27,900円 |
| 47位 | 福井県 | 26,600円 |
出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価」(都道府県別・職種別の単価一覧、2026年2月17日公表)。1日8時間あたり
いちばん低いのは福井県の26,600円で、沖縄県との差は8,500円です。鉄筋工(差13,500円)や型わく工(差13,900円)と比べると、県ごとの差は小さめです。とび工の単価は47都道府県すべてで示されています。
※この金額は、国が公共工事の費用を見積もるための単価です。職人さんが受け取る日給・手取りではなく、実際の額は会社や地域で大きく違います。
47都道府県のとび工の単価一覧
自分の県のとび工の単価と順位です(都道府県コードの順)。
| 都道府県 | とび工の単価 | 順位(47都道府県) |
|---|---|---|
| 北海道 | 30,000円 | 18位 |
| 青森県 | 31,300円 | 13位 |
| 岩手県 | 30,000円 | 18位 |
| 宮城県 | 34,000円 | 2位 |
| 秋田県 | 30,900円 | 15位 |
| 山形県 | 31,000円 | 14位 |
| 福島県 | 34,000円 | 2位 |
| 茨城県 | 30,900円 | 15位 |
| 栃木県 | 29,800円 | 21位 |
| 群馬県 | 28,000円 | 43位 |
| 埼玉県 | 32,400円 | 10位 |
| 千葉県 | 33,500円 | 4位 |
| 東京都 | 33,100円 | 6位 |
| 神奈川県 | 33,100円 | 6位 |
| 山梨県 | 29,800円 | 21位 |
| 長野県 | 29,100円 | 27位 |
| 新潟県 | 28,700円 | 35位 |
| 富山県 | 32,600円 | 9位 |
| 石川県 | 32,900円 | 8位 |
| 岐阜県 | 31,700円 | 12位 |
| 静岡県 | 30,500円 | 17位 |
| 愛知県 | 32,400円 | 10位 |
| 三重県 | 33,400円 | 5位 |
| 福井県 | 26,600円 | 47位 |
| 滋賀県 | 28,300円 | 39位 |
| 京都府 | 27,900円 | 46位 |
| 大阪府 | 29,600円 | 23位 |
| 兵庫県 | 28,300円 | 39位 |
| 奈良県 | 28,900円 | 32位 |
| 和歌山県 | 28,600円 | 37位 |
| 鳥取県 | 28,000円 | 43位 |
| 島根県 | 28,000円 | 43位 |
| 岡山県 | 29,400円 | 25位 |
| 広島県 | 28,700円 | 35位 |
| 山口県 | 28,900円 | 32位 |
| 徳島県 | 28,900円 | 32位 |
| 香川県 | 29,200円 | 26位 |
| 愛媛県 | 28,500円 | 38位 |
| 高知県 | 29,000円 | 29位 |
| 福岡県 | 29,900円 | 20位 |
| 佐賀県 | 28,100円 | 41位 |
| 長崎県 | 28,100円 | 41位 |
| 熊本県 | 29,000円 | 29位 |
| 大分県 | 29,000円 | 29位 |
| 宮崎県 | 29,100円 | 27位 |
| 鹿児島県 | 29,600円 | 23位 |
| 沖縄県 | 35,100円 | 1位 |
出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価」(都道府県別・職種別の単価一覧、2026年2月17日公表)。1日8時間あたり
単価と給料は別物:比べる前に知っておきたいこと
単価と給料は別物です。設計労務単価は、国や自治体が公共工事の費用を見積もるときに使う、1日8時間あたりの金額です。基本給にあたる分のほか、手当、賞与(ボーナス)を1日あたりに直した分、働く人本人が負担する社会保険料(約16%)まで入っているため、毎日受け取る日当や手取りより高く見えます。反対に、残業・休日出勤の割増分は入っていません。単価は公共工事の現場で実際に払われた賃金を調べて決めた金額ですが、会社が職人さんに払う額を決めるものではなく、実際の日給・手取りは会社や地域で大きく違います。くわしくは設計労務単価と手取りの違いは?にまとめています。
この記事の後半の給料は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の数字です。会社に雇われて働く人(10人以上の会社)の6月分の給与と、前の年1年間の賞与を調べたもので、単価とは調べ方も中身も違います。そのため、単価を給料で割ったり、単価に日数を掛けて年収にしたりはしません。
国の統計の給料:とび工を含む「建設躯体工事従事者」は年収の目安が約415万円
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、とび工だけの給料は出ていません。鉄筋工・型わく工・とび工は、型枠の組立て・とび・鉄筋の組立てなど躯体工事をする人をまとめた「建設躯体工事従事者」という1つの区分で集計されています。
| 項目 | 建設躯体工事従事者(男女計) |
|---|---|
| 月の給与(残業代などを含む) | 32万200円 |
| └ うち所定内給与(残業代などを除く) | 30万2,700円 |
| 年間賞与その他特別給与 | 30万2,700円 |
| 年収の目安(月の給与×12+年間賞与) | 約415万円(414万5,100円) |
| 平均年齢・平均勤続年数 | 41.9歳・9.6年 |
| 月の労働時間(所定内+残業など) | 166時間+8時間 |
| 集計された人数(推計) | 約9万5千人 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」 職種 第1表(職種(小分類)、性別、企業規模計10人以上)。年収の目安は「月の給与×12+年間賞与」で計算したもので、統計に載っている金額ではありません
この区分の年収の目安は約415万円です。同じ統計で「大工」は別の区分になっていて、年収の目安は約485万円(月の給与36万300円×12+年間賞与53万1,300円)でした。
この数字は、10人以上の会社に雇われて働く人の平均です。一人親方など会社に雇われていない人、10人未満の会社で働く人は入っていません。
経験年数別:躯体工事の職人の年収は経験15年以上で約474万円(残業代を除く)
| いまの仕事の経験年数 | 年収の目安(残業代を除く) | 働く人の割合 | 所定内給与(残業代などを除く) | 年間賞与 |
|---|---|---|---|---|
| 0年 | 約271万円 | 9.2% | 22万3,000円 | 2万9,000円 |
| 1〜4年 | 約309万円 | 27.9% | 24万3,200円 | 16万6,600円 |
| 5〜9年 | 約401万円 | 15.4% | 30万4,800円 | 34万8,700円 |
| 10〜14年 | 約429万円 | 9.9% | 32万8,600円 | 34万8,200円 |
| 15年以上 | 約474万円 | 37.6% | 35万8,700円 | 43万9,900円 |
| 経験年数計 | 約394万円 | 100% | 30万2,700円 | 30万2,700円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」 職種 第10表(職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別、企業規模計10人以上)の「建設躯体工事従事者」(年齢計・男女計)。この表には残業代などを含む月の給与が無いため、年収の目安は「所定内給与×12+年間賞与」で計算しています(上の約415万円より低く出ます)
経験年数は、いまの会社に入ってからではなく、その仕事をしてきた年数です。経験0年の年収の目安は約271万円で、0年は賞与がまだほとんど出ていません(前の年1年間の賞与を調べているため)。
経験5〜9年で約401万円、15年以上で約474万円になり、0年と比べると約200万円の差があります。この区分で働く人の37.6%が、経験15年以上の人です。
同じ躯体工事の鉄筋工は鉄筋工の単価はいくら?に(年齢別の年収の目安も)、型わく工は型枠大工(型わく工)の単価はいくら?に(会社の規模別も)まとめています。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 令和8年3月からのとび工の設計労務単価は全国平均30,780円で、前の年より4.0%上がった
- 都道府県別では沖縄県の35,100円がいちばん高く、福井県の26,600円がいちばん低い。差は8,500円
- とび工を含む建設躯体工事従事者の年収の目安は約415万円。経験年数別(残業代を除く)では、経験0年の約271万円から15年以上の約474万円まで上がる
言えないこと
- 自分の日給・手取りがいくらになるか。単価は公共工事の費用の計算に使う金額で、実際の給料は会社が決めます
- とび工だけの年収。国の賃金の統計では、鉄筋工・型わく工・とび工がまとめて集計されています
- 一人親方の収入。賃金の統計は会社に雇われて働く人の数字で、一人親方は入っていません
- 足場の仕事・鉄骨の仕事など、とびの中の仕事の種類ごとの単価や給料。国の資料では「とび工」として1つにまとめられています
ほかの職種の単価は設計労務単価 令和8年度はいくら?全職種25,834円で14年連続上昇に、CCUSのレベル別の年収の目安はCCUSのレベル別年収は?にまとめています。
自分の単価・給料と比べるときに
単価や統計の年収と自分の収入を並べるときは、次の順番で比べると、取り違えが少なくなります。
- 1年分の総支給額(賞与・手当込み、残業代は除く)を、働いた日数で割って1日あたりを出し、自分の県の単価と比べる(手取りではなく総支給額で)
- 年収は、賞与込みの1年分の総支給額で、統計の年収の目安と比べる
- 雇われているか一人親方かを分けて考える(一人親方は、保険料や道具代などを自分で払うので、受け取る額だけでは比べられません)
一人親方の労災保険の保険料は一人親方の労災保険はいくら?に、建設業の退職金(建退共)は建退共の退職金はいくら?にまとめています。
職人の経験をいかして、施工管理の仕事も考えてみたいときは
設計労務単価と国の賃金の統計で分かるのは、とび工の単価と、躯体工事の職人の平均の給料までです。自分の経験でどんな働き方ができるかは、この数字からは分かりません。職人や現場作業員の経験がある人を対象に、施工管理への転職を無料で相談できるサービスがあります。
【PR】職人・現場作業員の転職なら【職人から施工管理エージェント】
![]()
申し込む前に、相談の内容や条件をリンク先の公式ページで確かめてください。
次のような人には向きません。
- 40歳以上の方(申し込みの対象外です)
- 職人・現場作業員として働いた経験がない人(経験者を対象にしたサービスです)
- とび工として、今の職種のまま働き続けたい人(施工管理への転職を考える人向けのサービスです)
- 今の会社の日給や下請代金が適正かどうかを相談したい人(転職の相談のサービスです)
出典
- 国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について〜今回の引き上げにより、14年連続の上昇〜」(2026年2月17日)報道発表資料・資料1・都道府県別職種別単価・調査対象職種の定義・作業内容
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月公表) 職種 第1表・第10表
この記事の数字は、Instagram(@genba.tenshoku)のリールでも短く紹介しています。


