研修がない会社は多い?正社員に研修(OFF-JT)をした事業所は70.9%、製造業73.0%・建設業79.7%【2026年7月公表】

研修がない会社 どれくらいある? 製造業

入社しても研修がなく「見て覚えて」と言われると、「ほかの会社はちゃんと教えているのか」「研修がない会社は多いのか」が気になります。

ここでは、厚生労働省が2026年7月31日に公表した「令和7年度 能力開発基本調査」から、研修(OFF-JT)と計画的な現場の指導(計画的なOJT)をした事業所の割合を、製造業・建設業・全体で並べます。数字は、2024年度(令和6年度)の1年間の実施状況です。

この記事で分かること

  • 正社員に研修(OFF-JT)をした事業所は、全体で70.9%。製造業は73.0%、建設業は79.7%
  • 裏を返すと、全体の約3割の事業所は、この1年に正社員へのOFF-JTをしていなかった
  • 正社員以外(パート・契約社員など)へのOFF-JTは全体で30.7%。製造業25.3%、建設業17.3%で、正社員との差が大きい

研修(OFF-JT)をした事業所の割合:製造業73.0%

産業正社員に実施正社員以外に実施
調査産業計(全体)70.9%30.7%
製造業73.0%25.3%
建設業79.7%17.3%

出典:厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査」事業所調査(2026年7月31日公表)。2024年度に実施した事業所の割合です

OFF-JTは、ふだんの仕事から離れて行う研修のことです。社内の集合研修や、外部の講習に行かせることなどがふくまれます。

2024年度に正社員へOFF-JTをした事業所は、全体で70.9%でした。前の回の調査(71.6%)より0.7ポイント下がっています。

製造業は73.0%、建設業は79.7%で、どちらも全体より高くなっています。ただし、この調査は研修の中身(安全の講習か、仕事の技術の研修かなど)までは分けていません。

一方、正社員以外にOFF-JTをした事業所は、全体で30.7%、製造業で25.3%、建設業で17.3%にとどまります。同じ職場でも、パートや契約社員などは研修を受ける機会が少ないことが分かります。

計画的な現場の指導(計画的なOJT)をした事業所

産業正社員に実施正社員以外に実施
調査産業計(全体)60.6%25.1%
製造業64.8%22.5%
建設業66.5%10.5%

出典:厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査」事業所調査

計画的なOJTは、ふだんの仕事の中で、上司や先輩が、だれに・何を・いつまでに教えるかなどの計画を立てて行う指導のことです。「見て覚えて」のように計画のない教え方は、ふくまれません。

正社員に計画的なOJTをした事業所は、全体で60.6%(前の回61.1%)、製造業で64.8%、建設業で66.5%でした。

裏を返すと、全体の約4割の事業所は、正社員に対しても計画を立てた現場の指導をしていなかったことになります。正社員以外では、全体の25.1%、建設業では10.5%です。

会社側が挙げる「人を育てるうえでの問題」

能力開発や人材育成について、何らかの問題があると答えた事業所は80.1%でした。問題があると答えた事業所に、その中身を聞いた結果(複数回答)で多かったものは次のとおりです。

問題の中身割合
指導する人材が不足している59.5%
人材を育成しても辞めてしまう51.6%
人材育成を行う時間がない45.5%

出典:厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査」事業所調査

「教える人が足りない」「育てても辞めてしまう」「時間がない」が上位で、会社の側も、教える体制を作るのに苦労していることが分かります。

働く人の側:OFF-JTを受けた人は37.3%

働く人に聞いた調査(個人調査)では、2024年度にOFF-JTを受けた人は37.3%でした。正社員は44.5%、正社員以外は19.4%で、ここでも2倍以上の差があります。

この数字から言えること・言えないこと

言えること

  • 2024年度に正社員へOFF-JTをした事業所は全体で70.9%、製造業73.0%、建設業79.7%
  • 正社員に計画的なOJTをした事業所は全体で60.6%で、約4割はしていなかった
  • 正社員以外は、OFF-JTも計画的なOJTも、正社員よりずっと少ない

言えないこと

  • 研修の中身や長さ、よい研修かどうか。この調査は、したかどうかの割合です
  • 自分の会社や、転職先の会社が研修をしているか。会社ごとの違いは、この数字からは分かりません
  • 研修がある会社のほうが給料が高い、ということ。この調査は給料との関係を調べていません

研修がないと感じて転職を考えるときに

正社員に研修をしていない事業所は約3割あり、計画的な現場の指導をしていない事業所は約4割あります。ただし、次のような人は、この数字だけで仕事を変えるかどうかを決めないほうが確実です。

  • 会社の外部講習や資格の費用を出す制度があるかを、まだ上司や人事に聞いていない人(OFF-JTには外部の講習もふくまれます)
  • 「見て覚えて」と言われている仕事について、手順書やだれに聞けばよいかを確かめていない人(計画的なOJTがなくても、聞けば教わる体制がある職場もあります)
  • 研修がある会社なら、必ず自分に合っていると考えている人(研修の中身や、そのあとの働き方は会社で違います)

まず今の職場で、受けられる講習や教わる相手を確かめ、それでも変わらないかを見てから、ほかの職場と比べるほうが確実です。

出典

  • 厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査」の結果を公表します(2026年7月31日)
  • 厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査 調査結果の概要」
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