建設業で働いていると、「この先、建設の仕事は減らないのか」「建設業に将来性はあるのか」が気になります。
ここでは、国土交通省が2026年8月31日に公表した「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」から、国内の建設工事にどれだけのお金が使われる見通しかを、政府・民間と工事の種類別に並べます。
この記事で分かること
- 2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通しで、2025年度より2.9%増える
- 政府投資は26兆6,000億円(0.6%増)、民間投資は54兆8,700億円(4.1%増)で、全体の約3分の2が民間
- 2023年度(実績)の71兆8,547億円から、3年で約9.6兆円増える見通し。ただし、物価が上がった分も含む金額
2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通し
| 区分 | 2026年度(見通し) | 2025年度からの変化 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 建設投資の合計 | 81兆4,700億円 | +2.9% | 100% |
| 政府投資 | 26兆6,000億円 | +0.6% | 33% |
| 民間投資 | 54兆8,700億円 | +4.1% | 67% |
出典:国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」(2026年8月31日公表)
建設投資は、国内で1年間に行われる建設工事の量を、お金の額で表したものです。国土交通省は昭和35年度から毎年この見通しを作っています。
2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通しで、2025年度(見込み・79兆1,800億円)より2.9%増えます。増える分の多くは民間の工事で、民間投資は4.1%増、政府投資は0.6%増です。
工事の種類別:民間の非住宅が6.6%増
| 工事の種類 | 2026年度(見通し) | 2025年度からの変化 |
|---|---|---|
| 住宅(民間) | 18兆200億円 | +1.9% |
| 民間の非住宅建設(工場・事務所・店舗・民間の土木など) | 22兆2,600億円 | +6.6% |
| 建築の補修(改装・改修) | 17兆2,900億円 | +2.7% |
| 土木(政府・民間の合計) | 28兆5,200億円 | +1.8% |
| そのうち政府の土木 | 18兆5,800億円 | +0.6% |
出典:国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」。主な区分を抜き出しています。区分が重なるものがあるので、足しても合計にはなりません
工事の種類別では、工場や事務所、店舗などの民間の非住宅建設(22兆2,600億円・6.6%増)の伸びがいちばん大きくなっています。
住宅(民間)は1.9%増、道路や河川などの政府の土木は0.6%増で、伸びは小さめです。建物の改装・改修(補修)は17兆円をこえ、2.7%増える見通しです。
2023年度からの動き
| 年度 | 建設投資の合計 | 政府投資 | 民間投資 |
|---|---|---|---|
| 2023年度(実績) | 71兆8,547億円 | 24兆9,137億円 | 46兆9,410億円 |
| 2024年度(見込み) | 74兆1,700億円 | 25兆3,100億円 | 48兆8,600億円 |
| 2025年度(見込み) | 79兆1,800億円 | 26兆4,500億円 | 52兆7,300億円 |
| 2026年度(見通し) | 81兆4,700億円 | 26兆6,000億円 | 54兆8,700億円 |
出典:国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」
建設投資は、2023年度の実績71兆8,547億円から、2026年度の見通し81兆4,700億円まで、毎年増える見通しです。3年で約9.6兆円、約13%の増加です。
ただし、2024年度・2025年度は「見込み」、2026年度は「見通し」で、あとから数字が変わることがあります。
この数字から言えること・言えないこと
言えること
- 2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通しで、前の年度より2.9%増える
- 伸びているのは民間で、特に工場・事務所・店舗などの非住宅建設が6.6%増
- 2023年度から、建設投資の金額は毎年増えている
言えないこと
- 工事の量そのものが増えているか。この金額は名目の金額で、資材や人件費が上がった分も入っています
- 建設業で働く人の給料が上がるか。建設投資は工事の金額で、働く人の給料の数字ではありません
- 自分の会社や地域の仕事が増えるか。全国の合計なので、会社や地域、工事の種類によって違います
建設業で働き続けるか考えるときに
建設投資の金額は、ここ数年増え続ける見通しです。ただし、次のような人は、この数字だけで建設業に残るかどうかを決めないほうが確実です。
- 自分の会社がどの工事(住宅・非住宅・土木・補修)を多く受けているかを、まだ確かめていない人(伸び方は工事の種類で違います)
- 金額が増えれば仕事の量も同じだけ増えると考えている人(名目の金額なので、物価が上がった分も入っています)
- 工事が増えることと、自分の給料が上がることを同じだと考えている人(給料は会社が決めます)
まず自分の会社の工事の種類と、この数年の給料の動きを確かめてから、ほかの会社と比べるほうが確実です。
出典
- 国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」(2026年8月31日公表、総合政策局情報政策課建設経済統計調査室)


